【SELP1635G】作例豊富に徹底レビュー|FE PZ 16-35mm F4 G

記事内に広告を含みます
この記事でわかること
  • FE PZ 16-35mm F4 G (SELP1635G)の特徴
  • FE PZ 16-35mm F4 G (SELP1635G)を実際に使ってみたレビュー

EマウントレンズFE PZ 16-35mm F4 G(SELP1635G)は、小型軽量で気軽に使える本格的なパワーズームレンズということで、発売以来評判のレンズです。

この夏、ソニーEマウントレンズFE PZ 16-35mm F4 G (SELP1635G)をレンタルして使ってみました。特に今回は家族のイベントで動画を撮ってみたいと思いこのレンズを選びました。
関連記事【カメラレンズレンタル】APEX RENTALS利用レビュー

静止画はもちろん動画での使い勝手も徹底的にレビューします。

カメラ歴15年でフォトマスター1級、6歳と4歳の子供と一緒に毎週末カメラを楽しんでいるしちみがお送りします。

1.【SELP1635G】FE PZ 16-35mm F4 Gとは?

特徴

2022年5月に発売された、小型軽量な広角ズームレンズです。

大きな特徴のひとつとして、パワーズーム(電動ズーム)を備えています。

これまでEマウントの中では、小型軽量なパワーズームレンズはラインナップが限られていました。

・APSC用のいくつかのレンズ
・フルサイズ用では重くて大きいプロ向けのレンズ

私たち一般ユーザーが気軽に使えるフルサイズ用パワーズームレンズとしては初めての製品といえるでしょう。

静止画はもちろん、動画ユーザーにとても使いやすいと発売以来評判のレンズです。

超広角ズームレンズ
¥153,800 (2024/11/21 16:06時点 | Amazon調べ)

仕様比較

他社製を含め、焦点距離が同様の他のレンズと仕様を比較してみました。

その結果みられた大きな特徴が4点。

  • パワーズームである
  • 小型軽量(特に重さは300g台と抜きんでている)
  • RFレンズには及ばないものの、最大撮影倍率は広角レンズとしては高い倍率(0.23倍)を実現
  • 価格も比較的リーズナブル

近接撮影性能も気になりますね。

仕様比較表はこちら。(クリックしてレンズを実際に使ってみたレビューにジャンプ)

名称FE PZ 16-35mm F4 GVario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSSRF14-35mm F4 L IS USMNIKKOR Z 14-30mm f/4 S
型名SELP1635GSEL1635ZRF14354LIS
マウントEマウントEマウントRFマウントZマウント
対応フォーマットフルサイズフルサイズフルサイズフルサイズ
焦点距離16-35mm16-35mm14-35mm14-30mm
ズーム方式パワーズーム手動ズーム手動ズーム手動ズーム
開放絞りF4F4F4F4
最小絞りF22F22F22F22
絞り羽根7枚7枚9枚7枚
最短
撮影距離
0.28m(W)-0.24m(T)0.28m0.2m0.28m
最大
撮影倍率
0.23倍0.19倍0.38倍0.16倍
フィルター径Φ72mmΦ72mmΦ77mmΦ82mm
手振れ補正ありあり
サイズΦ80.5×88.1mmΦ78×98.5mmΦ84.1×99.8mmΦ89×85mm
質量353g518g540g485g
発売時期2022/52014/112021/92019/4
参考価格
(円)
165,000
※1
148,500
※1
236,500
※2
167,750
※3
2022/8/28時点  ※1ソニーストア価格 ※2キヤノンオンラインショップ価格 ※3ニコンダイレクト価格

2.【SELP1635G】FE PZ 16-35mm F4 Gの実使用レビュー

ここからFE PZ 16-35mm F4 G (SELP1635G)を実際に使ってみたレビューをお届けします。

外観・操作性

このサイズなのに、フォーカスリング、ズームリング、絞りリングと3つのリングを搭載しています。

フォーカスリングとズームリングはどちらもトルクが軽く、1本の指だけで軽快に操作できます。

また、フォーカスリングとズームリングには段差が付けられており、握った時に間違いにくくなっています。

絞りリングはクリック切り替えがついており、切り替え時に音をさせたくない動画撮影時に重宝します。

またこの機種の特徴としてパワーズームレバーがついています。

パワーズームレバー

後ほどパワーズーム速度は動画で詳しく解説しますが、最速時は静止画撮影時でもストレスにならない速度でズームすることができ、ほとんどこのレバーだけでズーム操作をしていました。

画角の微調整も簡単でとても使いやすいズームレバーだと感じました。

個人的にはAPSCクロップを割り当てて重宝しているフォーカスホールドボタンと、いつものAF/MF切り替えスイッチも付いており、操作性は満点に近いです。

軽さも大きなメリットで、α7IVにつけるとちょうど1000g程度

重心バランスも良く、片手でも軽々持ち上げられます。

手持の長時間動画撮影も苦になりませんでした。

画角・画質

基本仕様の画角は、16-35mmですが、ボディの機能と組み合わせると、使える画角の範囲が劇的に広がります。

APSCクロップで1.5倍、超解像ズームを使うとさらに2倍、併用すると3倍まで拡大できます。

\APSCクロップについてはこちら/

つまり、16-35mmが、16-105mmまで広がります。

それぞれの画角で撮った時の画像を載せます。

16mm
24mm
35mm
52mm
70mm
105mm

WIDE端の16mmではダイナミックに撮れ、105mm(TELE端35mm×APSCクロップ1.5倍×超解像ズーム2倍)ではぐっと被写体に寄って撮ることができます。

画質も、基本の16-35mmの範囲では、中央から周辺までしっかり解像しており不満はありません。

超解像ズームを使うとさすがに少しのっぺりとしてきますが、遠くの山の山肌のごつごつ感がしっかり見えるほど高画質を保っています。

動画では十分実用範囲だと思います。

逆光耐性・光芒

広角では問題になりやすい逆光でのゴーストやフレア耐性を確認します。

また開放と最小絞りでの光芒(光の筋)の出方も見てみます。

16mm開放F4
16mm最小絞りF22

開放の画像を見て分かるように、強い光源が画角内に入ってもゴーストやフレアはほとんど見当たりません。

光源の場所によっては少しゴーストが出ることもありましたが、撮影を通してほとんど気になりませんでした。

また、F22に絞った時の光源の光芒の出方も均一で、高いレベルではないでしょうか。

光源の多い工場夜景などを撮るときれいな光芒で撮れると思われます。

近接撮影

最短撮影距離は次のとおりとなっています。

WIDE端16mmで0.28m
TELE端35mmで0.24m
最大撮影倍率は0.23倍(tele端)

WIDE端:焦点距離を最も短くした状態(最広角)
TELE端:焦点距離を最も長くした状態(最望遠)

広角レンズとしては倍率は高い方です。

最短撮影距離でどれくらい拡大して撮れるか、試してみます。

16mm 最短撮影距離で撮影
35mm 最短撮影距離で撮影

TELE端35mmだと思った以上に拡大できることが分かります。

最短撮影距離での写りも全く問題ありません。

広角レンズですが背景のボケ具合も十分で、被写体を浮かび上がらせることができます。

ズームスピード

ここからはこのレンズの特徴である動画に特化した性能を見ていきます。

まずはパワーズームスピードです。

ボディの設定でズームスピードを8段階に切り替えることができます。

8が最速で、1が最遅です。

今回は、ズームスピード8と4と1でのWIDE-TELE往復のズームスピードを動画で見ていきましょう。

またこの検証では、超解像ズーム領域にも入る設定にしてあります。

つまり、16mmから70mm(35mm×2倍)までのズームスピードとなります。

光学ズームから超解像ズームの遷移のスムーズさも確認してみてください。

▼ズームスピード8(最速)

▼ズームスピード4(中間)

▼ズームスピード1(最遅)

最速8だと、16→35mmで1秒、16→70mmで2秒でした。
中間4だと、16→35mmで7秒、16→70mmで14秒でした。
最遅1だと、16→35mmで30秒、16→70mmで60秒でした。

また、光学ズームから超解像ズームの遷移はほとんど分からないくらいスムーズに感じました。

手振れ補正性能

カメラボディはα7IV iconと組み合わせて手振れ補正性能を見ていきます。

このレンズ自体には手振れ補正は搭載していないので、ボディ内手振れ補正を搭載したαボディと組み合わせて使うことで力を発揮します。

【検証】WIDE端16mmと、TELE端35mm、APSCクロップ+超解像ズームを使った105mmで、手振れ補正ノーマルモードとアクティブモードで歩き撮りし手振れ補正性能を見る

▼WIDE端16mm 手振れ補正ノーマルモード

▼WIDE端16mm 手振れ補正アクティブモード

▼TELE端35mm 手振れ補正ノーマルモード

▼TELE端35mm 手振れ補正アクティブモード

▼APSCクロップ+超解像ズーム105mm 手振れ補正ノーマルモード

▼APSCクロップ+超解像ズーム105mm 手振れ補正アクティブモード

結果は、16mmのアクティブモードではほとんど手ブレが気になりません。

35mmだとアクティブモードでも少し手ブレしていることが分かります。

105mmではさすがにアクティブモードでも手ブレが気になりますが、105mmという望遠域で手持ちでここまでブレが抑えられるのはすごいの一言です。

今回の検証で分かるように、α7IVの手振れ補正アクティブモードとこのレンズを組み合わせることで、動画の歩き撮りにも十分対応できます。

【SELP1635G】FE PZ 16-35mm F4 Gメリットデメリットまとめ

FE PZ 16-35mm F4 G (SELP1635G)のメリットデメリットをまとめます。

メリット・とにかく小型軽量。ジンバルでも使いやすい軽さ。
・静止画でもストレスなく、動画で真価を発揮するパワーズーム。
・ボディの機能と組み合わせることで、幅広い画角に対応。歩き撮りにも耐える手振れ補正性能を発揮。
デメリット・正直に言って特に無し
・強いて言うなら端でひずみやすい(ただしこのレンズの問題ではなく広角レンズの一般的な欠点)

3.【SELP1635G】FE PZ 16-35mm F4 Gの作例

FE PZ 16-35mm F4 G (SELP1635G)を使って撮った静止画と動画の作例をご紹介します。

静止画

広角を生かしたダイナミックな写真が多いです。

FE PZ 16-35mm F4 G (SELP1635G)で撮った静止画の花火
FE PZ 16-35mm F4 G (SELP1635G)で撮った静止画の俯瞰図
FE PZ 16-35mm F4 G (SELP1635G)で広場を撮った静止画
FE PZ 16-35mm F4 G (SELP1635G)で夕焼けを撮った静止画
FE PZ 16-35mm F4 G (SELP1635G)でグラウンドを撮った静止画
FE PZ 16-35mm F4 G (SELP1635G)で風見鶏を撮った静止画
FE PZ 16-35mm F4 G (SELP1635G)でポストを撮った静止画
FE PZ 16-35mm F4 G (SELP1635G)で花を撮った静止画
FE PZ 16-35mm F4 G (SELP1635G)でひまわりを撮った静止画
FE PZ 16-35mm F4 G (SELP1635G)で流水を撮った静止画
FE PZ 16-35mm F4 G (SELP1635G)でヤギを撮った静止画

動画

全て手持ちで撮っています。FE PZ 16-35mm F4 G (SELP1635G)のおかげで、スムーズなズーム遷移も表現として使えました。

4.FE PZ 16-35mm F4 G (SELP1635G)レビューまとめ

この記事では、

  • FE PZ 16-35mm F4 G (SELP1635G) の特徴
  • FE PZ 16-35mm F4 G (SELP1635G)を実際に使ってみたレビュー

をご紹介しました。

パワーズームレンズということで、評判通り動画を撮るのに最適なレンズでした。

一方、静止画を撮るには使いづらいのでは?と使う前は思っていたのですが、実際に使ってみると、ズームレバーによる画角調整は速度もストレスなく、微調整もできるということで、想定以上に使いやすかったです。

小型軽量なのを生かして手持ちでもジンバルでも扱いやすいため、特に動画を撮る方には間違いなくおすすめできるレンズです。

動画も静止画も一本で撮りたい方に、画質や使いやすさという観点で一押しです。

超広角ズームレンズ
¥153,800 (2024/11/21 16:06時点 | Amazon調べ)
\安く買うならこちらをチェック/

今回ご紹介したFE PZ 16-35mm F4 Gを含め、Eマウントフルサイズにおすすめのレンズを厳選してご紹介しています。