【SEL70200G2】実使用レビュー|FE 70-200mm F4 Macro G OSS II

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Eマウント純正望遠ズームとして長年定評のあったFE 70-200mm F4 G OSSのマーク2が発売されました。

その名も、「FE 70-200mm F4 Macro G OSS II icon」。

「Macro」という名前が示す通り、望遠ズームレンズなのにマクロ機能が付いています。

そんな「FE 70-200mm F4 Macro G OSS II icon(SEL70200G2)」を、じっくり使ってのレビューをお届けします。

始めに結論、FE 70-200mm F4 Macro G OSS II(SEL70200G2)がおすすめなのは、次のような使い方をしたいあなたです。

FE 70-200mm F4 Macro G OSS II(SEL70200G2)がおすすめな人
  • 運動会や発表会など、普段使いで望遠撮影を行いたい人
  • 登山や旅行など、荷物は軽くしたいけど望遠やマクロ撮影も行いたい人
  • 花や虫など本格的なマクロ撮影も行いたい人
  • SNSやブログなどで物撮りしたい人

カメラ歴15年でフォトマスター1級のしちみが使って分かったメリットデメリットを正直にまとめます。

メリットデメリット
・マーク2になりさらに小型軽量に
・唯一の全域ハーフマクロ
・テレコンが使える
・操作スイッチがさらに充実
・取り外しができる三脚座付き
・全長固定でなくなった
・絞りリングがない

それでは、望遠レンズ「FE 70-200mm F4 Macro G OSS II(SEL70200G2)」についてご紹介します。

1.【SEL70200G2】FE 70-200mm F4 Macro G OSS IIの仕様と特徴

名称FE 70-200mm F4 Macro G OSS II(型名:SEL70200G2)
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名称FE 70-200mm F4 Macro G OSS II
型名SEL70200G2
対応フォーマットフルサイズ
焦点距離70-200mm
レンズ構成13-19
絞り羽根枚数9枚
開放絞りF4
最小絞りF22
最短撮影距離0.26m(W)-0.42m(T)
最大撮影倍率 0.5
手ブレ補正機構レンズ内手ブレ補正方式
フィルター径Φ72mm
サイズΦ82.2 x 149mm
重量794g
発売2023年7月
特徴
  • 70-200mm F4は初心者から上級者も使う望遠ズームの基本
  • 現在発売中の全レンズの中で唯一のズーム全域ハーフマクロ
  • さらにテレコンも使えて、400mmまでの望遠、等倍マクロにもなる。
  • 写りは間違いのないGレンズの最新性能 ポートレートにも最適
  • 動きモノを撮るのに考えられた操作性で三脚座も取り外しできる
  • 重さはレンズ単品で794g、α7IVと組み合わせても1,452gと軽量な望遠システム

2.【SEL70200G2】FE 70-200mm F4 Macro G OSS II のメリット

ここからは実際に使って感じたFE 70-200mm F4 Macro G OSS IIのメリット5つをお伝えします。

FE 70-200mm F4 Macro G OSS IIのメリット
  • マーク2になりさらに小型軽量に
  • 唯一の全域ハーフマクロ
  • テレコンが使える
  • 操作スイッチがさらに充実
  • 取り外しができる三脚座付き

詳しく解説します。

マーク2になりさらに小型軽量に

前レンズも望遠レンズとしては小型軽量なほうでしたが、FE 70-200mm F4 Macro G OSS IIは、そこからさらに小型軽量になりました。

FE 70-200mm F4 Macro G OSS IIFE 70-200mm F4 G OSS
サイズΦ82.2 x 149mmΦ80 x 175mm
重量794g840g

特に収納時の長さが26mmも短くなったのが、実使用上で便利になったことを実感しています。

実は当サイトでも、前レンズの欠点に「長さが長いこと」を挙げていました。
FE 70-200mm F4 G OSSレビュー

前レンズはカメラに着けたままカメラバッグに突っ込むと、蓋が閉まりにくいことがありました。

SEL70200Gをα7IVに着けたまま入れたところ 蓋が閉まりにくい

今回のレンズは26mm短くなったことで、収まりが良くなり、蓋もしっかり閉まるようになりました。

SEL70200G2をα7IVに着けたまま入れたところ 蓋が閉まりやすくなった

望遠レンズでこの大きさと重さであれば常にバッグの中に入れておく使い方ができそうです。

これまでは持ち出すのを躊躇することもありましたが、重量50g減は地味に嬉しいです。

シチミカメラ

それでいて、最新性能を詰め込んだレンズ。

写りはGレンズのお墨付きで何も不満はありません。

手振れ補正性能やオートフォーカス性能も進化しています。

本格的な望遠レンズがこの大きさになったのは本当にありがたいです。

唯一の全域ハーフマクロ

マーク2になったことの最大の特徴が、ズーム全域ハーフマクロです。

前レンズの欠点の一つが寄れないことでした。

そこを大幅に改善して、強みにまでなっています。

FE 70-200mm F4 Macro G OSS IIFE 70-200mm F4 G OSS
最短撮影距離0.26m(W)-0.42m(T)1m(W)-1.5m(T)
最大撮影倍率0.5倍0.13倍

0.5倍と0.13倍の違いはこれくらいです。

0.13倍
0.5倍

全く撮れる大きさが違うことが分かります。

さらにこのレンズだけの大きな特徴は、Tele端200mmでも0.5倍で撮れることです。

近づきにくい虫や花などを撮るときも、少し離れた位置から大きく撮れるのが嬉しいです。

マクロ撮影時のオートフォーカスも速いため、初心者でも簡単にピント合わせできます。

従来のマクロレンズより使いやすいと感じるほど、マクロ性能が高いレンズです。

テレコンが使える

2倍テレコンSEL20TC

このレンズのもう一つの特徴は、テレコンが使えるようになったことです。

テレコン装着時

テレコンが使えると焦点距離が延びるだけでなく、マクロ倍率もさらに上がります。

FE 70-200mm F4 Macro G OSS IIFE 70-200mm F4 G OSS
テレコン対応×
2倍テレコン装着時
の焦点距離
140-400mm(70-200mmのまま)
2倍テレコン装着時
の最大撮影倍率
1倍(等倍)(0.13倍のまま)

Tele端が400mmまで伸びることで、さらに撮影の幅が広がります。

子供のサッカーの試合や運動会など、ほとんどのスポーツのシーンも撮影できるようになります。

さらにAPSCクロップすれば換算600mmまで伸びます

1本で70mmから600mmまで撮れると考えると、恐ろしく万能なレンズです。

70mm
200mm
400mm

テレコンを着けるもう一つのメリットは撮影倍率をさらに拡大することです。

0.5倍→1倍になります。そこからAPSCクロップすると1.5倍という未知の倍率です。

今まで撮れなかったものが撮れるようになるとても面白いレンズです。

1倍で撮るとアリもここまでの大きさで写せる

このようにテレコンを使うことで、望遠とマクロというこのレンズの良さをさらに伸ばすことができます。

このレンズを検討される際は、ぜひ一緒にテレコンの検討もおすすめします。

操作スイッチがさらに充実

前レンズでも十分充実していた操作スイッチが、さらに充実しました。

操作スイッチを比較してみます。

FE 70-200mm F4 Macro G OS5S IIFE 70-200mm F4 G OSS
AF/MF切り替え
フォーカス距離3ポジ2ポジ
手振れON/OFF
手振れモード3ポジ2ポジ
フォーカスホールド3個3個
フルタイムDMF×
ズームロック

このように、操作スイッチが充実しすぎるぐらい充実しています。

望遠もマクロも撮れるとなると、被写体が違い過ぎてともすると使いにくくなりがちです。

そこをフォーカス距離や手振れモードの追加によって、上手く使い分けられるような工夫がされています。

ちなみにTipsですが、フォーカスホールドボタンには、APSCクロップを割り当てるのが便利でおすすめです。

参考:α7IVのAPSCクロップモードが超便利|知る人ぞ知る裏技も

取り外しができる三脚座付き

望遠やマクロでは手振れしやすいので、三脚に固定して撮ることが多いものです。

このレンズには取り外しができる三脚座がデフォルトで付いています

カメラを付けてレンズの三脚座を使うと、バランスがよく安定感があります。

三脚座は小型軽量にもかかわらず、固定はねじ込み式で安心感があります。

物撮りでは三脚を使うと便利

普段手持ちで撮るときには外して撮り、ここぞという時に三脚を付けて撮るのがおすすめの使い方です。

3.【SEL70200G2】FE 70-200mm F4 Macro G OSS IIのデメリット

ここからは実際に使って感じたこのレンズのデメリットをお伝えします。

正直、デメリットに感じる点はほとんどなかったのですが、しいてあげると次の2点です。

FE 70-200mm F4 Macro G OSS IIのデメリット
  • 全長固定ではなくなった
  • 絞りリングがない

詳しく解説します。

全長固定ではなくなった

前レンズはズームしてもレンズの長さが変わらない全長固定という仕様で、使いやすいことが売りでした。

新レンズはズームすると長さが変わる全長可変になりました。

ズームを伸ばしたところ

どちらも一長一短です。比較してみます。

FE 70-200mm F4 Macro G OSS IIFE 70-200mm F4 G OSS
ズーム方式全長可変全長固定
メリット・収納時に短い・ズームリングが軽い
・重心が変わらない
デメリット・ズームリングが重い
・重心が変わる
・収納時に長い

動画撮影や頻繁にズームする使い方をする人は、全長固定が好きな人もいることでしょう。

ただ多くの人には、収納時に短い新レンズ方がメリットが大きいように思います。

絞りリングがない

最近のソニーの純正レンズにはついている絞りリングがありません。

他のレンズで絞りリングに慣れている人は少し使いづらく感じるかもしれません。

ただ、絞りリングがなくても、もちろんカメラのダイヤルで絞り設定を変更できます。

こちらも動画撮影など限定された使い方でない限り、慣れの問題といえるでしょう。

SEL2070Gなど最近のレンズには絞りリングがついている

このように、このレンズはほとんどデメリットがない、どんな人にもおすすめできるレンズです。

4.【SEL70200G2】FE 70-200mm F4 Macro G OSS IIはこんな人におすすめ

以上のメリットデメリットを踏まえると、FE 70-200mm F4 Macro G OSS IIがおすすめなのはこんな人です。

FE 70-200mm F4 Macro G OSS IIがおすすめな人
  • 運動会や発表会など、普段使いで望遠撮影を行いたい人
  • 登山や旅行など、荷物は軽くしたいけど望遠やマクロ撮影も行いたい人
  • 花や虫など本格的なマクロ撮影も行いたい人
  • SNSやブログなどで物撮りしたい人

これまで望遠レンズは大きく重く、使う場面も限定されるため、手を出しにくいレンズでした。

このレンズは、小型軽量で持ち運びが苦でなく、さらにマクロも撮れるため、撮れるシーンが大きく広がりました。

運動会や発表会から、旅行や登山、物撮りなど、どんな人にもお勧めできる1本になりました。

5.【SEL70200G2】FE 70-200mm F4 Macro G OSS IIの作例

ここからはFE 70-200mm F4 Macro G OSS IIの作例をいくつか紹介します。

6.まとめ:SEL70200G2は望遠+マクロの万能レンズ

この記事では

  • FE 70-200mm F4 Macro G OSS II(SEL70200G2)の特徴
  • FE 70-200mm F4 Macro G OSS II(SEL70200G2)を実際に使って分かったメリットデメリット

をお伝えしました。

最後にもう一度FE 70-200mm F4 Macro G OSS IIのメリットデメリットをまとめます。

メリットデメリット
・マーク2になりさらに小型軽量に
・唯一の全域ハーフマクロ
・テレコンが使える
・操作スイッチがさらに充実
・取り外しができる三脚座付き
・全長固定でなくなった
・絞りリングがない

望遠レンズなのに、小型軽量で、マクロも撮れる唯一無二のこのレンズ。

すべてのEマウントユーザーにイチオシの1本です。

当ブログでは、他にもソニーEマウント(フルサイズ)のレンズを紹介しています。

ズームレンズ(広角・標準・望遠)、単焦点レンズ(広角・標準・マクロ)からコスパのいい神レンズをそれぞれご紹介しているので、撮影の目的に合ったレンズにきっと出会えます

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