シリーズでお送りしているソニーα7IVの徹底解説。
前回の1.開封編に続き、今回は2.外観・操作性編です。
主にα7IIIとの違いを解説していきます。
発売当初からの使い続けてわかったメリット・デメリットをまとめたこちらのα7IV長期レビューの記事もおすすめです。
それでは、カメラ歴17年、フォトマスター1級のしちみがお送りします。
1.徹底解説ソニーα7IV外観・操作性編
1-1.正面
レンズFE 24-105mm F4 G OSS装着時の正面外観です。
これまでのαと大きく変わる点はありませんが、洗練されていて美しいですね。
開封編でもご紹介しましたが、右肩のバッジは、シリーズ続き番号(IIIとかIVとか)が省略され、「α7」表記のみとシンプルになっています。
α7IVの機銘はこちらにあります。
無印7ということで、文字は印刷です。
(上級グレード機種のα7RIVやα7SIIIは金属のダイヤカット加工でより高級感があります)
1-2.側面グリップ側
グリップの造形はα7IIIから大きく変わりました。
・グリップの深さが深くなった
・縦に長くなり小指がしっかりかかるようになった
・レンズとの間隔が若干広くなった
⇒総じてかなり握りやすくなっています。
特に小指がしっかりかかるようになったのは大きな進化で、片手でも安定して握ることができ持ち運びしやすくなりました。
↓このようなエクステンショングリップを使っていた人もα7IVでは無くても大丈夫かもしれません。
一方女性のような手が小さい人でも握りにくいということはなく、ちょうどよいグリップになっています。
メモリーカードスロットの蓋はスイッチをスライドした状態で蓋ごと手前に引くタイプに変わりました。誤動作防止対策だと思われます。
スイッチをスライドしただけでは開かないため、最初は戸惑いました。慣れるとそこまで気になりませんが、開くまで2アクション必要なのが若干面倒です。個人的にはα7IIIのようなスイッチをスライドしただけで開くタイプが好みです。
ただ、こちらは誤動作防止の信頼性にメリットを感じる方も多く好みの問題かなと思います。
スロット蓋を開いたところです。
上側のSLOT1がCFexpress typeAとSDカードのデュアルスロット、
下側のSLOT2がSDカード専用です。
デュアルスロットは差しにくいのかなと懸念していたのですが、特に使いづらさは感じませんでした。
側面写真でさらに2点細かい点の変更がありました。
・NFCがなくなった
⇒α7IVではBluetooth接続を維持する機能がついたためNFCは不要となったようです。
・ストラップ取り付け金具が動きにくくなり、使用時のカチャカチャとした音が発生しない
⇒このカチャカチャ音は動画撮影時はもちろん、普段使いでも気になる時があったので、地味ですが大きな改善ポイントだと思います。
ありがたいな~
かゆいところに手が届く進化といっていいでしょう。
1-3.側面インタフェース側
外部インタフェース側の側面写真です。
α7IIIからの機能的な違いはHDMIが汎用性の高いタイプAになったという点だけです。
一方端子位置や蓋の構造など使い勝手が大きく改善しています。
1点この写真の中で気になる点としては、本体内蔵スピーカー開口部がこの図の左下に配置されていることです。左手で自然に持った時に穴をふさぎがちになります。
AF合焦音や電子シャッター音を出して使われる方などは、穴をふさぐと音が小さくなり戸惑うことがあるかもしれないのでご注意ください。持ち方を気を付ければ対応できそうでした。
すべて消音で使う分には問題ないかな。
パネル蓋を開けたところです。
パネル蓋はすべてヒンジ式のかっちりと開くタイプのものに変更されており、使いやすくなっています。
また端子位置は、HDMI端子とマイク端子、ヘッドホン端子の位置がα7IIIから変わっています。
その理由は液晶パネルがバリアングル式に変更されたことに起因すると思われます。
下の写真で分かるように、動画撮影時にマイク端子がパネルの回転と干渉しないようにマイク端子が上側に移動されたのだと思います。
細かい点ですが動画撮影にも配慮した設計となっています。
1-4.背面
背面も見た目こそ大きく変わっていませんが、ボタン類の使い勝手は大きく進歩しています。
・C1ボタンと動画RECボタンの位置が交替
⇒動画REC開始時にカメラを動かさないように垂直に押せる位置に動画RECボタンを移動したのだと思います。こちらも動画ユーザーへの配慮ですね。
・すべてのボタンが大きくストロークが深くなって押しやすくなっている
・削除ボタンだけ形状が凹んでいる
⇒細かい点ですが、触覚で他のボタンとの違いを見分けることができるようになりました。取り返しのつかない誤削除を防止する配慮でしょう。
・マルチセレクトレバーの表面凸形状が改善され指が滑りにくくなった
⇒AF枠移動や画像の再生時にメリットを感じます。
・液晶パネルがチルト式からバリアングル式に変更になった
⇒これは大きな変更点です。
バリアングルを引き出すためのくぼみは、下側にあります。α7Cやα7SIIIやでは上側にあったので、ここはソニー機種では初めての位置ではないでしょうか。
ただし特に使用上のデメリットは感じませんでした。
液晶パネルを開いたところです。270°回転し、自撮りもできます。
縦撮りの際もチルト撮影ができるのがバリアングルのメリットです。
液晶パネルを開いた状態を上から見たところです。
完全に180°水平にはならず、176°までだそうです。ただし、使い勝手上、特にデメリットは感じません。
液晶パネルを裏返して閉じたところです。
この状態でもEVFを使って撮影できるので、EVF撮影に集中したい方、バッテリーを節約したい方、液晶画面の傷や汚れを防ぎたい方には便利だと思います。
1-5.ダイヤル・シャッターボタン
最後に上部のダイヤル類とシャッターボタンの変化です。
・静止画/動画/S&Qモードダイヤルが独立
⇒静止画と動画を頻繁に切り替える方には便利です。
・露出補正ダイヤルがカスタマイズ可能になって回転ロックがついた
⇒これは賛否両論だと思います。
マニュアルモードで撮る方は設定ダイヤルが一つ増えたことになるため歓迎だと思いますが、AUTOやシャッタースピード優先や絞り優先で撮る方は直感的に露出補正数字が見えないため不便を感じると思います。
もちろんEVFや液晶画面内に表示されているため慣れれば問題ないのかもしれませんが、個人的にはダイヤルを見て設定値を確認していたので少々不便に感じました。
回転ロックボタンは素直にうれしいです。
・ダイヤルはクリック感が減少してほぼ無音になった
⇒これも好みが分かれるところです。
回した時のクリック感が少なく、ぬるっとした感覚で動きます。うまく止められないとか行き過ぎるといった弊害は無いのですが、個人的にはカチカチというクリック感がある方が好きでした。一方、クリック感は残しつつもほぼ無音で動くようになったのでサイレントモードで撮影する機会の多い方にはメリットになるかと思います。
・シャッターは以前より大きくストロークも深くなった
⇒感触は好印象です。
特に半押しの反力が抑えられ、半押しと全押しの区別がしやすくなりました。またボタン周りの壁が高くなったので誤操作も減りそうです。
・電源スイッチも切り替えのメリハリがついた
⇒使いやすくなっています。
1-6.その他
その他操作性周りで感じた点をお伝えします。
・タッチパネルの動作
以前よりだいぶ追従速度が上がりました。ただし最近のスマホに比べるとワンテンポ遅れます。
私は基本はボタン操作で使うことになりそうです。
・処理速度
新メニューになったことの使い勝手向上の影響もあるのでしょうが、動作全体的に処理速度が上がっていることが体感できます。
連写時のメモリ書き込み速度も爆速に感じました。10fpsで撮っていてもほとんどバッファに溜まることなく書き込まれていきます。
多少溜まっても、以前はできなかった書き込み中の画像再生やメニュー操作ができるため、他の作業をすることができストレスはほぼゼロです。
この処理速度改善だけでもα7IVを買ってよかったと思いました。
ぜひ体感してみていただきたいです。
2.まとめ
今回の記事では、
・ソニーα7IVの外観
・ソニーα7IVの操作性
について詳しく見ていきました。
先代のα7IIIから大きく進化しており、使いやすくなっていると感じます。これまでα7IIIの操作性に不満を持っていた方はα7IVをぜひ試していただきたいです。
次回の「3.機能編【α7IIIとの違い丸わかり】 」ではα7IIIからの変化点などを中心に進化した機能について詳しく解説していきます。
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