ソニーα7IVの手振れ補正アクティブモードを検証|クロップ倍率と効き具合は?

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ソニーα7IVを使っていて、動画撮影時の手振れ補正アクティブモードがとてもよいと感じています。

手振れ補正アクティブモードはα7SIIIから搭載されている、動画撮影時に通常の手振れ補正より効き具合を高め、歩き撮りでも手振れが抑えられるというとても便利な機能です。

これがあればジンバルなしでも歩き撮りができる、というくらい評価が高い機能となっています。

ただし、このモードを使うとクロップされる(画角が狭まる)というデメリットがあります。

そこで今回は、こんな実験をしました。

よく動画撮影で使われる広角レンズを使い、手振れ補正アクティブモードではどれぐらいクロップされて、通常手振れ補正とどれくらい効き具合が違うのか、実際に検証。

この記事でわかること

広角レンズでの
・α7IVの手振れ補正アクティブモードのクロップ倍率
・α7IVの手振れ補正アクティブモードの効き具合

それでは、カメラ歴15年、フォトマスター1級のしちみがお送りします。

目下ご検討の方には、こちらのα7IV長期使用レビューの記事もおすすめです。

1.α7IVの手振れ補正アクティブモードとは?

今回使用したカメラはこちらです。

α7IVの手振れ補正アクティブモードは、メーカーWEBサイトでは下記のように説明されています。

光学式5軸ボディ内手ブレ補正機能に加え、カメラに内蔵した高精度な手ブレ補正ユニットとジャイロセンサー、最適化されたアルゴリズムにより動画時の手ブレ補正効果を向上させる「アクティブモード」(*)に対応しました。リアルタイム処理能力に優れた新画像処理エンジンBIONZ XRが、手ブレ量を高精度に検出し光学的に補正することで、圧倒的に安定した動画撮影が可能になりました。ボディ単体で高い補正効果を得られ、αならではの機動性を損ないません。また、手ブレ補正非搭載のEマウントレンズはもちろん、Aマウントレンズなどもマウントアダプターを介して装着可能。さまざまなレンズで使用可能です。メニューは、切/スタンダード/アクティブから選択でき、撮影シーンによって使い分けできます。

引用:α7 IV 特長 : 妥協なく進化を続ける動画性能 | デジタル一眼カメラα(アルファ) | ソニー (sony.jp)

ポイントは、次の3つ

  • 動画撮影時に手振れ補正効果を向上させる
  • 手振れ補正非搭載のレンズでも効果を発揮(ボディ側の手振れ補正機構の機能)
  • 撮影画角が少し狭くなる

これを読むと、どれくらいの手振れ補正効果があるのかと、どれくらい画角が狭くなるのか気になりますね。

それでは検証してみます。

2.α7IVの手振れ補正アクティブモードを検証

動画撮影時に大変便利な手振れ補正アクティブモードの、

  • クロップ倍率
  • 手振れ補正なし/通常手振れ補正/手振れ補正アクティブモードでの手振れ補正の効き具合

を検証します。

クロップ倍率とは
撮影の段階で特定の範囲を切り取り保存することを「クロップ」といいます。イメージセンサで受け取った光の中から特定の範囲を保存するため、画素数が減少します。
今回の検証では、通常手振れ補正モードとアクティブモードの画角の比較をクロップ倍率として算出します。

今回は動画撮影によく使われる広角レンズ14mm/20mm/24mmにて検証してみました。

2-1.α7IVの手振れ補正アクティブモードのクロップ倍率は?

まず、広角レンズ14mm/20mm/24mmで、通常手振れ補正モードと、アクティブモードの画角を比較してみました。

広角レンズ14mm

アクティブモードではクロップ倍率約1.21倍の17mm相当となりました。

広角レンズ20mm

アクティブモードではクロップ倍率約1.2倍の24mm相当となりました。

広角レンズ24mm

アクティブモードではクロップ倍率約1.17倍の28mm相当となりました。

広角レンズではクロップ倍率はおよそ1.2倍となる、という結果になりました。

14mmをアクティブモードで使った時の17mmは、十分自撮りもできる広さが確保できています。

20mmをアクティブモードで使った時の24mmは、まだまだ広角域と呼べる動画に適した画角です。

24mmをアクティブモードで使った時の28mmは、動画では若干狭さを感じる画角でした。

アクティブモードを使うなら、20mm以下のなるべく広角なレンズを使う方が使い勝手が良いと感じました。

2-2.α7IVの手振れ補正アクティブモードの効き具合は?

次に、先ほど使用した同じ広角レンズ14mm/20mm/24mmで、手振れ補正なし/通常手振れ補正/手振れ補正アクティブモードでの手振れ補正の効き具合を比較してみました。

効果が分かりやすいように実際の撮影動画を載せます。

広角レンズ14mm-手振れ補正なし

広角レンズ14mm-通常手振れ補正

広角レンズ14mm-アクティブモード

広角レンズ20mm-手振れ補正なし

広角レンズ20mm-通常手振れ補正

広角レンズ20mm-アクティブモード

広角レンズ24mm-手振れ補正なし

広角レンズ24mm-通常手振れ補正

広角レンズ24mm-アクティブモード

どの焦点距離でも差は歴然ですね。

手振れ補正なし、通常手振れ補正はブレすぎてとても使える映像ではありません。

一方、アクティブモードはまるでジンバルを使ったかのように手振れが抑えられており、このまま十分使える映像です。

実際に使ってみて、ここまで手振れが抑えられるのかと、感動しました。

動画の歩き撮りが大変しやすくなりますので、ぜひvlog撮影などではα7IVの手ブレ補正アクティブモードを使ってみて下さい。

また、今回の検証で、焦点距離の違いによる歩き撮り映像の見え方の違いも分かりました。

14mm(クロップで約17mm)のほうが画角が広く周辺が流れるように移動していくため、スピード感を感じます。

一方24mm(クロップで約28mm)はゆっくり歩いているように見え、より安定した映像に感じます。

表現の違いによって焦点距離を使い分けるといいでしょう。

3.まとめ

この記事では、

  • α7IVの手振れ補正アクティブモードのクロップ倍率
  • α7IVの手振れ補正アクティブモードの効き具合

をお伝えしました。

アクティブモードでのクロップ倍率は、約1.2倍相当

14mmはアクティブモード時17mm相当
20mmはアクティブモード時24mm相当
24mmはアクティブモード時28mm相当

ということが分かりました。

また、手振れ補正の効き具合は差が歴然と分かるくらい、アクティブモードではよく手振れが抑えられることが分かりました。動画の歩き撮りをするなら、アクティブモードは必須だと思います。

今回の検証を通して、α7IVのアクティブモードは、ジンバルが本当にいらないくらい手振れを抑えてくれ、大変優秀な機能だということが分かりました。

ジンバルがないと、装備が軽くなり、vlogなどの動画を撮るハードルが下がります。

動画初心者の方にもぜひ、α7IVのアクティブモードで歩き撮りにトライしてもらいたいと思います。

α7IVのアクティブモードは、本当にジンバルがいらないくらい手振れを抑えてくれるのですが、よりさらに高みを目指す方、高品質な動画を撮りたい方はにジンバルもおすすめします。

α7IVの小型軽量を生かすなら、最も小型で軽量なこちらのジンバルがおすすめです。

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