【ソニーVLOGCAM】ZV-E1の特徴と口コミ・評判をレビュー【α7SIII/ZV-E10と比較】

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この記事でわかること
  • ソニーVLOGCAM ZV-E1の特徴
  • ソニーVLOGCAM ZV-E1の口コミや評判
  • ソニーVLOGCAM ZV-E1はどんな人におすすめか

2023/4/21発売のソニーVLOGCAMの新機種「ZV-E1 icon」。

これまでVLOGCAMシリーズには、コンデジのZV-1やZV-1F、APSCのZV-E10がありましたが、ZV-E1は初めてのフルサイズです。

  • ZV-E1はα7SIIIやZV-E10からどう進化したのか?
  • どういう人におすすめなのか?

私も普段α7IVやZV-E10を使って動画や静止画を撮影しており、vlogにより特化した使いやすそうなZV-E1の存在はかなり気になります。

そこで、ZV-E1の特徴や口コミや評判を徹底的に調べ上げました。ソニーVLOGCAM ZV-E1はどんな人におすすめなのか徹底レビューします!

それでは、カメラ歴15年でフォトマスター1級、しちみがお送りします。

1.ソニーVLOGCAM ZV-E1の特徴

出典:sony 初めてのフルサイズの白色

仕様比較

ZV-E1の仕様を、α7SIII/ZV-E10と比較してみます。

≫仕様比較の表をとばして先に次を見たい方はクリックして仕様比較をジャンプする

製品名ZV-E1α7SIIIZV-E10
価格(※1)\333,000前後¥397,799¥76,000
発売日2023/4/212020/10/92021/9/17
撮影素子フルサイズフルサイズAPS-C
撮影感度標準:ISO80-102400標準:ISO80-102400標準:ISO100~32000
記録フォーマットJPEG/RAW/HEIFJPEG/RAWJPEG/RAW
有効画素数2010万画素1210万画素画素1210万画素2420 万画素
製品名ZV-E1α7SIIIZV-E10
連写撮影最高10コマ/秒最高10コマ/秒最高約11コマ/秒
全画素超解像ズーム静止画2倍/動画2倍静止画1.5倍/動画2倍静止画2倍/動画2倍
シャッタースピード1/8000-30秒1/8000-30秒1/4000~30秒
液晶モニターサイズ3型3型3型
液晶モニタードット数104万ドット144万ドット92万ドット
ファインダー〇(0.64型/948万ドット)
製品名ZV-E1α7SIIIZV-E10
専用電池型番NP-FZ100NP-FZ100NP-FW50
撮影枚数液晶モニタ使用時:570枚液晶モニタ使用時:600枚液晶モニタ使用時:440枚
スロットシングルスロットダブルスロットシングルスロット
記録メディアSDSD・CFexpressTypeASD・MS
防塵・防滴
手ブレ補正機構Body内蔵光学式Body内蔵光学式電子式
可動式モニタバリアングル液晶バリアングル液晶バリアングル液晶
インターフェースUSB Type-C,HDMIマイクロ、マイク端子USB Type-C,HDMI、マイク端子USB Type-C、HDMIマイクロ、マイク端子
AFセンサー測距点759点(位相差)759点(位相差)425点(位相差、コントラスト)
製品名ZV-E1α7SIIIZV-E10
動画記録画素数4K120pへアップグレード可能4K120p4K30p
ファイル形式XAVC S/XAVC HSXAVC S/XAVC HSXAVC S
動画最長記録時間約140分約135分約125分
動画最大ビットレート600Mbps600Mbps100Mbps
重量(バッテリ、カード込み)483g699g343 g
幅x高さx奥行き121.0×71.9×54.3 mm105.5×60.0x43.5 mm115.2×64.2×44.8 mm
その他特徴裏面照射CMOS
15ストップダイナミックレンジ
背景ぼけ切り替え機能
商品レビュー用設定
インテリジェント3カプセルマイク
シネマティックVlog
手振れ補正ダイナミックアクティブモード
オートフレーミング
フレーミング補正
リアルタイム認識AF

複数人顔認識

ブリージング補正
クリエイティブルック
新メニュー
裏面照射CMOS
15ストップダイナミックレンジ
リアルタイムトラッキング
手振れ補正アクティブモード
クリエイティブルック
S-Cinetone
新メニュー
背景ぼけ切り替え機能
商品レビュー用設定
美肌効果
顔優先AE
指向性3カプセルマイク
手振れ補正アクティブモード(電子式)
リアルタイムトラッキング
動物瞳AF
(※1)2023/3/30時点 kakaku.com最安価格

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3機種のサイズ比較です。フルサイズのZV-E1はAPSCのZV-E10よりはさすがに大きいですが、同じフルサイズのα7SIIIと比べると一回り小さいです。何よりバッテリー/SDカード込みで500gを切る軽さというのは驚きです。

センサーサイズの比較です。ZV-E1は一般用途では最もサイズの大きいフルサイズカメラです。

α7SIIIも同様にフルサイズで、ZV-E10は弟分的存在のAPSCです。

ZV-E1の特徴

ZV-E1の特徴は次の3つです。

初のフルサイズVLOGCAM

これまでのVLOGCAMは1インチセンサのコンデジと、APSCのミラーレスカメラだけでした。
ZV-1Fの特徴
ZV-E10の機能

今回、待望のフルサイズVLOGCAMが登場。フルサイズになったことでノイズに強くなり画質も上がっています。

VLOGユーザーの表現の幅がさらに広がる新しい選択肢となりそうです。

手持ち動画撮影にありがたいコンパクトサイズ

フルサイズミラーレスカメラはどうしても重く大きくなりがちでした。

現行で一番軽いソニーのフルサイズミラーレスカメラはα7cの509g(バッテリー、カード込み)。

ZV-E1はそれを上回る驚異の483gという軽量カメラです。

ちなみに他社を含めた現在の最軽量フルサイズミラーレスカメラはSIGMA fpの422gだと思われます。≫シグマfpの外観・操作性

ただ、fpはbody内蔵手振れ補正やバリアングル液晶が付いていません。動画撮影に便利な操作性や高度な機能も備えた実用的なフルサイズミラーレスカメラとしてZV-E1はライバルを圧倒するコンパクトサイズを実現しています。

Vlog撮影を助ける様々な新機能

ZV-E1はフルサイズの本格的なVLOGCAMですが、初心者のユーザーを補助する先進的な動画機能をてんこ盛りに搭載してきました。

  • 手振れ補正ダイナミックアクティブモード
  • シネマティックVlog
  • オートフレーミング/フレーミング補正
  • 複数人顔認識

それぞれの機能についてはこの後メリット編で解説します。

これらの機能の搭載により、ZV-E1は、スマホ撮影に慣れているユーザーでも迷うことなく簡単に使うことができるため、本格的な動画撮影がしたい方にも、ステップアップしたい方にもイチオシのカメラです。

ソニー公式

2.ソニーVLOGCAM ZV-E1の口コミ・評判を徹底レビュー

ソニーVLOGCAM ZV-E1の口コミ・評判で気になるものをピックアップしてみます。

ここがGood

ここが気になる

VLOGCAMということで、気軽に動画を撮ることに特化しているため、ダブルカードスロットなどいくつかのハイアマチュア向けの省かれている機能に不満の声も上がっているようです。

あとは、vlogユーザー向けとすると値段がやはり高いことを揶揄する声は多かったです。また、コンパクトサイズということで熱の問題を心配する声もありました。

一方、このサイズにこの機能性能を詰め込んだということで賞賛する声が多かったです。

ZV-E10などのお手軽カメラからのステップアップと考えると少々高いですが、α7SIIIやFX3などの本格的な動画カメラから考えると、機能の割に相当にお得に感じられるようです。

ユーザーの普段使っているカメラや立場によって、価格が高くも安くも見えるという絶妙な立ち位置の動画向けカメラに仕上がっているようです。

3.ソニーVLOGCAM ZV-E1のメリット

ここからはZV-E1のメリットを見ていきます。

フルサイズミラーレスとして驚きの小型軽量さ

3機種のサイズ比較です。フルサイズのZV-E1はAPSCのZV-E10よりはさすがに大きいですが、同じフルサイズのα7SIIIと比べると一回り小さいです。何よりバッテリー/SDカード込みで500gを切る軽さというのは驚きです。

これでいて、body内蔵手振れ補正やバリアングル液晶といった動画撮影に必須の機能を備えています。

この軽量コンパクトさは、手持ちの長時間撮影やジンバル運用で威力を発揮します。

大きさや重さでフルサイズに躊躇していた動画ユーザーも、ZV-E1は背中を押してくれるカメラになるでしょう。

ソニーの最新技術を搭載し高性能なVlogcam

ZV-E1は最新のソニーの技術をふんだんに詰め込み、性能が大きく進化しています。

特に大きな進化が見られるのが、「動画性能」「オートフォーカス性能」「マイク性能」の3つです。

詳しく見ていきましょう。

動画性能 4K120p

ZV-E1は4K120pに対応予定とのことです。(6月の無料アップデートで対応)

これまでのVLOGCAMのZV-E10では4K30pまででしたので、一気に4倍のフレームレートまで進化したことになります。

この性能はプロ向けのα7SIIIやFX3に並ぶ動画性能で、Vlog向けといいながら動画のプロでも十分満足のいくカメラになりました。

オートフォーカス性能

出典:sony

ZV-1Eは上位機種のα7RVに搭載されたAIを使った次世代フォーカスであるリアルタイム認識AFを搭載しています。

人物の骨格を認識して人にフォーカスを瞬時にあてたり、動物や乗り物もAIで認識した上で追い続けるという高性能なフォーカス機能です。

動画でも一瞬のボケであれば問題ないのですが、ボケ続けると見ている人に違和感を与えます。この高性能フォーカスであれば、狙った被写体に思い通りにピントが当て続けられるため、フォーカスを意識せず動画を撮ることができます。

特に初心者の撮影を補助するありがたい機能です。

マイク性能

ZV-E1はマイク性能も進化しました。

動画はつい、映像に意識が向きがちですが、実際取ってみると音声の明瞭さも大事だと気付かされます。

特に人の声がなるべく均一な音量・音質で録音され、周りのノイズが小さいことが重要です。特に風切音は耳障りなので避けたいところです。

ZV-E1のインテリジェント3カプセルマイクは、3つのマイクで収音効率を上げ、高度なノイズキャンセルや指向性を持たせることで人の声を高音質で拾うことができるようになりました。

被写体も撮影者も同時に話すような撮影でも、しっかり両方のを拾ってくれます。

出典:sony

さらにおなじみのモフモフ(ウィンドスクリーン)で風切音もかなり低減することができます。

Vlog撮影を助ける様々な新機能

ZV-E1には、ZV-1やZV-E10には無かった、独自の動画撮影補助機能が様々搭載されています。

手振れ補正ダイナミックアクティブモード

これまでもソニーのミラーレスカメラの代名詞の歩き撮りができる手振れ補正アクティブモードがありましたが、このダイナミックアクティブモードはさらに補正効果が30%もアップしました。

これで多少の走り撮りでも違和感少ない映像が撮れるようになりました。

走感を出すシーンや、子供を追いかけるシーンなど、さらに撮影の幅が広がりそうです。

ただしこれまでのアクティブモードより画角がさらにクロップされるので、より広角なレンズで撮る必要があるでしょう。

オートフレーミング/フレーミング補正

これまでになかった全く新しい機能がオートフレミングとフレーミング補正です。

この機能は実際に動画を見ていただくのが分かりやすいです。

まずオートフレミング機能がこちらです。

このように、カメラを動かさなくても、自動的に人物の顔をアップにして追いかけてくれる機能です。

ワンマンでの料理動画の撮影など、被写体が一定の範囲で動いてしまう撮影で重宝しそうです。

また画面のワンタッチで追いかける人を変更することや、拡大率を変えることもできます。

次にフレーミング補正がこちらです。

フレーミング補正は、手持ち撮影でずれがちな人の顔の位置を、画面内の一定の場所に納めるよう、自動で補正してくれる機能です。

これらの機能は、後で動画編集ソフトで編集することで同様の効果を出すことができるのですが、とても手間がかかります。

これらの機能により、編集の手間が省け、より気軽に動画撮影を楽しむことができます。

動画撮影がより身近に感じられるでしょう。

複数人顔認識

これも私自身欲しいと思っていた機能です。

複数人の人物が違う距離に写っている時に、絞りの値によっては、どちらかの人物がボケがちです。

この複数人顔認識では、文字通り複数人の顔を認識して、全ての人にピントが合うように自動で絞りを調整してくれる機能です。

“撮った時は気付かなかったけれど後で見返したら後ろの人がボケボケだった・・・”みたいな残念な結果を防いでくれるかゆい所に手が届く機能です。

シネマティックVlog

出典:sony

αシリーズで好評なS-cinetoneやクリエイティブルックといった表現の味付けの機能はもちろん搭載されていますが、今回初めて「シネマティックVlog」という新しいモードが搭載されました。

これは、複雑な動画の仕様やポスプロのことが分からなくても、簡単に映画のような個性的な映像表現を実現してくれるお手軽に撮影したいVlogユーザーにうってつけの機能です。

LookとMoodという2つの設定を組み合わせることで直感的に自分の表現したい映像に設定することができます。

ぜひ積極的に使っていきたい新機能です。

ちなみに、静止画でも活躍するクリエイティブルックについてはα7IVのレビューで詳しく紹介しています。

ZV-E10で不満だったモード切替ボタンの改善

ZV-E10を使っていて唯一の不満だったモード切替ボタンがスイッチに変更されていました!

ここは、実際に使っていて地味にストレスを感じていたところです。

これで動画モード⇔静止画モードの切り替えがストレスなくスムーズに行えます。

また、ON/OFFスイッチの位置も変更されていて、より使いやすくなっていそうです。

細かいところですが、確実に改善されていて個人的にとても嬉しいです。

ZV-E10のモード切替ボタンについての使い勝手はこちらの記事をご覧ください。

4.ソニーVLOGCAM ZV-E1のデメリット

手軽な動画撮影に魅力満載のZV-E1ですが、逆にデメリットはどこでしょうか?

SDカードスロットがシングル

ZV-E1で使えるメモリーカードはSDカード1枚のみです。上位機種のα7SIIIやFX3ではSDとCFexpressTYpeAのデュアルスロットでした。

これは、多くのレビューでも不満に挙げられていました。

SDカードがシングルだと、保険としての同時記録ができないので、プロなど絶対に失敗できないユーザーには欠点になってしまいます。

ただ実際はメモリーカード不具合で記録できないことはめったにありません。私自身、10年以上カメラを使って来ましたが、撮影できていなかったことはありませんでした。

仕事で使うプロ以外の一般の方はそこまで気にすることはないでしょう。

ちなみに動画撮影におすすめのSDカードはこちらの記事をご覧ください。

(まだ)価格が高い

ZV-E1は手軽に動画を撮るのに特化した大変使いやすいカメラだと思いますが、APSCのZV-E10と比較するとやはり価格が高く感じてしまいます。

製品名ZV-E1α7SIIIZV-E10
価格\330,000前後(※1)¥397,799(※2)¥76,000(※2)
(※1)店頭予想価格 (※2)2023/3/30時点 kakaku.com最安価格

ZV-E1の価格は店頭予想価格なので、実売はこれより下がるとは想定されます。

APSCのZV-E10はスペックの割にかなり抑えたバーゲン価格で、大変好評を博しています。それと比べるとZV-E1の価格は正直高く感じますが、フルサイズであることや手振れ補正機能、動画機能が格段に進化していることを考えると、決して高すぎるとも思いません。

一方、プロも現場で使っているα7SIIIに対しては10万円程度も低い価格となっており、そちらと比べるとだいぶコスパが良く感じます。

ユーザーのレベルや求めるものによって価格の感じ方は人それぞれだと思いますが、一つ言えることは、現在vlog撮るのに間違いないくベストのカメラということです。

ソニーストアではお得な割引クーポンなども用意されていますので実際の価格を確認して検討してみてください。

ちなみに、ソニーストアでは、3年保証付きで表示価格より大幅に安く買う方法があるのでこちらの記事を参考にしてみてください。

5.ソニーVLOGCAM ZV-E1はこんな人におすすめ

これまで調べてきた口コミ、評判やメリットデメリットから分かった、ZV-E1をおすすめしたい人はこんな人です。

ZV-E1をおすすめしたい人
  • 普段取っているスマホやコンデジ、APSCカメラでの画質に不満があり、もっときれいな画質で撮りたい
  • 先進的なvlog撮影の補助機能を使って、簡単にクオリティの高い動画を撮りたい
  • ポスプロは面倒だけどシネマティックvlogを気軽に撮ってみたい
  • 上位機種のα7SIIIやFX3、α7RVを継承したソニーの最新機能をお手頃に使ってみたい

その一方で、そこまで画質は求めないしもっと気軽にvlog撮りたいという人には、ZV-1F
背景をぼかしたクオリティの高い動画を撮りたいけどちょっと価格が厳しそう…という人にはZV-E10をおすすめします。

6.まとめ

この記事では

  • ソニーVLOGCAM ZV-E1の特徴
  • ソニーVLOGCAM ZV-E1の口コミや評判
  • ソニーVLOGCAM ZV-E1はどんな人におすすめか

をお伝えしました。

ソニーVLOGCAM ZV-E1はハイクオリティのVlog動画を、難しいことを考えずとにかく気軽にいつでも撮りたいと考えている人に最適なカメラです。

特に14mmや20mmの広角レンズと組み合わせると、自撮りもvlogもスナップも撮りやすく、初心者からレベルの高いユーザーまで万人におすすめするvlogカメラです。

ぜひZV-E1を使って気軽にそれでいてレベルの高い動画撮影体験を楽しんでみてください。

今回ご紹介したZV-E1以外にも、Vlog・Youtubeにおすすめなカメラをこちらの記事で紹介しています。