【SONY VLOGCAM】ZV-E10の実使用レビュー|バッテリー持ちよく写真にも使える

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SONY VLOGCAMの「ZV-E10」は、価格が安く、小型軽量でvlogを気軽に撮るのに評判の高いミラーレスカメラです。

私は普段α7IVで撮っていますが、もっと気軽に動画を撮りたいと思いZV-E10を入手しました。

ZV-E10を買おうか迷っているけど本当に使いやすいの?動画では使いやすそうだけど静止画での写真性能はどうなの?

と、実際の使い勝手を知りたい人も多い方に向け、ZV-E10で動画も静止画も撮る中で感じた率直なレビューをお伝えします。

この記事でわかること
  • SONY VLOGCAM ZV-E10を実際に使って感じたメリットデメリット
  • SONY VLOGCAM ZV-E10の動画と静止画での使い勝手
  • SONY VLOGCAM ZV-E10はどんな人におすすめか?

それでは、カメラ歴15年でフォトマスター1級、しちみがお送りします。

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1.SONY VLOGCAM ZV-E10で動画と静止画を撮ってみた

最初に、VLOGCAMZV-E10の実力をご紹介すべく、作例を並べます。

家族でのお出かけなどでZV-E10を持ちだした際、あえて難しい被写体・シチュエーションで撮影してみました。

  • 飛行機:超望遠で高速で動く被写体
  • 水族館:暗いシーンが多く生き物も素早く動く
  • 夜景 :手振れしやすくノイズが出やすい

動画と静止画をそれぞれ見ていきましょう。

ZV-E10で撮った静止画作例

まずはZV-E10での静止画からご紹介します。

ZV-E10での作例(空の静止画)
70mm f/5.6
ZV-E10で望遠レンズをつけて撮影した飛行機の静止画作例
350mm f/8
ZV-E10で望遠レンズをつけて撮影した飛行機が離陸する瞬間の静止画作例
250mm f/6.3
ZV-E10での静止画作例(夜の空港)
70mm f/4.5
ZV-E10で撮影した夜の空港の静止画作例
20mm f/4
ZV-E10で撮影した横浜の建物の静止画作例
11mm f/4
ZV-E10で撮影した暗い船の中の静止画作例
11mm f/4
ZV-E10で撮影した横浜の夜景の静止画作例
11mm f/1.8
ZV-E10で撮影した夜のライトアップの静止画作例
11mm f/1.8
ZV-E10で撮影した水族館の水槽の静止画作例
15mm f/1.8
ZV-E10で撮影した夜の外での静止画作例
15mm f/1.4
ZV-E10で撮影した夜のイルミネーションの静止画作例
15mm f/1.4

ZV-E10で撮った動画作例

▼手持ちの超望遠で飛行機の離着陸を追った作例です。

▼暗い水族館の中でも動物のいきいきとした動きを捉えることができました。

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2.SONY VLOGCAM ZV-E10のメリット

ここからは実際に使って感じたZV-E10のメリットについて、スペックだけでは分からない、実際に使用する上で使いやすい点を中心にまとめます。

サイズが小さく軽い

ZV-E10を使って感じた最大のメリットはやはり「小さくて軽い」という点です。

日常的にカバンの中に入れて持ち運ぶにはもちろん便利ですが、撮影中、軽くてよかったと感じるシーンが多いです。

特に子連れで外出する際はとにかく荷物を減らしたいので、つい手に取る機会が多くなります。

長時間の手持ちでの持ち運び

家族での外出時にネックストラップを忘れてしまい、1日中カメラを手で持ち歩いたのですが、全く疲れませんでした

グリップを握ったり、レンズを手で抱えるように持ち運んだのですが、落とす不安を感じることもなく持ち運べました。

ZV-E10とレンズと合計で500gくらいだったので、ペットボトル1本分と考えるといかに軽くて持ち運びしやすいか分かります。これがフルサイズミラーレスだと、レンズと合計で1kg近くになるので、1日手持ちで持ち運ぶのは絶対に無理でしょう。

なお、やはり不意に落とす心配はあるので、ネックストラップかハンドストラップは忘れないようにしましょう笑

ちなみにストラップは着脱が一瞬でできるようアンカーリンクスを使っています。フォトスポットに行くとつけている人に必ず出会うといっていいほどカメラっ子御用達のアイテムです。

アンカーリンクスの使用感などはこちらの記事でご紹介しています。

カメラワーク

動画を撮る際は、画に変化を付けるため、カメラを動かして撮るカメラワークが大事になってきます。その際も、軽いことで大きなメリットを感じました。

飛行機やジェットコースターを追いかけるシーンではカメラを大きく動かしていますが、しっかり被写体に追従できました
クリックして前述の動画作例をもう一度見る

人が多いところでカメラワークするのには、カメラの小ささや軽さは重要です。

また、子供を撮影する際もカメラが大きいと威圧感を与えたり、周りの人の邪魔になります。

カメラワークの解説はこちらの動画が大変参考になります。

長回し

前述の作例の動画に出てきたイルカショーのシーンは、20分くらいのショーの全てを手持ちで撮影しました。全く疲れることなく、しかもブレることなく撮れていたので驚きでした。
クリックして前述の動画作例をもう一度見る

スマホだと一定の体勢で構えることが難しく、また逆に軽すぎるためブレてしまったりと20分安定した撮影をするのは難しいでしょう。

もっと重いミラーレスカメラだと、疲れてしまい20分連続で手持ちで撮るのは無理です。より重量のあるカメラ(α7IV)で手持ち撮影した時は、5分ほどで限界を迎えました。

しちみ
しちみ

子供の発表会もZV-E10で手持ち動画長回ししました。

両手で安定して構えられて、しかも軽いZV-E10は日常の中で動画を長回しするのに最適です。

長時間さらに安定して撮りたい場合、三脚としても使えるこちらのシューティンググリップがあればもう鬼に金棒でしょう。

上記のシューティンググリップは軽いカメラ(ZV-E10)向けです。もっと重いα7IVのようなカメラにも一緒に使いたい方は、より重量に耐えられるミニ三脚をおすすめします。
【高コスパ】SLIKミニ三脚レビュー

バッテリー持ちが意外といい

バッテリー持ちが悪いと言われているZV-E10ですが、自分の使い方だと逆にバッテリー持ちはいいと感じています。

満充電のところから、数分の動画クリップを電源ON/OFFをくり返しながら撮る撮り方で、合計90分くらいの動画と、静止画100枚程度撮ることができました

体感としては、1日の動画と静止画の撮影で予備バッテリーが1つあると大丈夫だと感じました。

もっと撮影する見込みの時は、予備バッテリーを2個持っていくと大概のケースでは安心でしょう。

手振れ補正アクティブモードがよく効く

ZV-E10はボディ内手振れ補正機構が入っていませんが、電子手振れ補正があります。

電子手振れ補正はあまり効かない印象があったのですが、ZV-E10の電子手振れ補正は効きが良く、飛行機や夜景の写真では手持ちでもブレがしっかり抑えられています

また、動画でのアクティブモードの効きも良く、どの動画もすべて手持ちで撮影したのですが、歩き撮りやカメラワークのシーンでも大きなブレはなく使える画が撮れました。

ZV-E10は信頼できる手振れ補正を備えています。

ブレを完全に防ぎたい高品質な作品を撮る以外では、ジンバルなしでも十分使い物になります

1点注意なのはアクティブモードを使うと、少しクロップされ画角が狭くなります。そのため、より広角なレンズを使うのがおすすめです。
こちらの記事でZV-E10におすすめの神レンズをご紹介しています。

また、便利な使い方として、背面ボタンに手振れ補正モード切替機能を割り当てると、手振れ補正アクティブモードON/OFFを瞬時に切り替えて撮ることができます。

私は次の2点を使いわけて撮ることで、使い勝手が向上しました。

  • 手振れ補正アクティブモードOFFにして、広く撮る
  • 手振れ補正アクティブモードONにして、画角は狭まるが手振れを抑える

ZV-E10のアクティブモードの画角や効き具合を詳しく知りたい人はこちらの記事で詳しく紹介しています。

暗所ノイズが少ない

センサーサイズがAPSCということで当初はあまり期待していなかったのですが、思ったより暗所ノイズに強いです。

夜景や暗い水族館での画像も等倍(ディスプレイの画素とセンサーの画素が同じサイズになるまで拡大)程度まで拡大しない限り、ノイズは目立ちません。

スマホやiPadの画面で見る上では、ノイズはほとんど気になりません。特に動画だとノイズはほとんど分かりません。

先ほどご紹介した作例動画の水族館の動画で水槽の中を泳ぐ白熊やペンギンのシーンは、動物の毛並みや水しぶきが視認できるほど画質がきれいです。

夜景や水族館ほど暗いシーンでも手振れもノイズも抑えて、きれいに撮れるので、どんなシーンでも対応できるでしょう。

モニターの録画表示に安心感

vlog用の短い動画クリップ撮影では、頻繁にREC ON/OFFをくり返すため、ちゃんと撮れているかが心配になります。RECボタンを押したつもりが撮れていなかったということは良くあります。

そんなときに、ZV-E10のモニターのREC赤枠表示が大変有用でした。

動画撮影の際は必ずモニターを見るため、赤枠が出ていてRECされているかが一目で分かります

この機能は無いと困るくらい、慣れるとありがたみが分かりました。他の機種にもつけてほしい。

カメラ内蔵マイクの音質がいい

ZV-E10には指向性のある3カプセルマイクを搭載していますが、これが十分実用的で通常のvlog程度だと外部マイクなしでも問題なく使えます

付属のウィンドスクリーン(トップのモフモフ)を付けると、風切音もほとんど聞こえなくなるため、基本的には常にウィンドスクリーンを付けておくとよいでしょう。

外部マイクを使うのは声をメインで撮りたい時や、特に音にこだわりたい時だけでよさそうです。

ちなみにZV-E10でおすすめのマイクはこちらです。

神マイクと呼ばれるほど性能が高いのに小型軽量の一番おすすめのマイク(音質にこだわるならこれ!)

最近発売となった神マイクに匹敵する性能を備えた安価でコンパクト、ZV-E10につけるとバランスがよいマイク(値段で選んでも失敗しない!)

連写性能が高い

ZV-E10はどちらかというと初心者向けの低価格モデルですが、それでも連写性能が高く、最高11コマ/秒の連写ができます。

これは上位モデルのα6400やα6600と同じで、フルサイズミラーレスで価格が4倍もするα7IVの10コマ/秒よりも高い性能です。

動き回る子供や動物を撮るときはどうしても、被写体ブレしてしまいがちですよね。シャッターチャンスを逃さないために、とにかく連写で撮っておき後からベストショットを選ぶというやり方ができます。この方法、おすすめです。

ZV-E10の11コマ/秒の連写性能は、そのような使い方に十分な性能で、静止画にも強いカメラです。

以上、ZV-E10のメリットをお伝えしました。

ZV-E10はVLOGCAMと名付けられており、一見動画専用のカメラかと思ってしまいます。

もちろん動画で使いやすい機能を多く備えていますが、実は静止画を撮る際も使いやすくメリットの大きいカメラだということが分かり、親子の気軽なお出かけの際など重宝しています。

3.SONY VLOGCAM ZV-E10のデメリット

ここからは、実際に使って感じたZV-E10のデメリットをご紹介します。

どうしても完璧なカメラは無いので、自分の使い方でデメリットが許容できるかが選択の際に重要です。

EVF(ファインダー)がない

α6400のEVF 関連記事:SONY α6400 徹底レビュー

これは最初から分かっていましたが、やはりEVFがないと静止画撮影で不便に感じるときがありました。屋外撮影で太陽光がまぶしくモニターが見えづらいときです。

オートフォーカスは優秀なのでピントはカメラを信じて撮っても問題ないのですが、構図を決めるときはどうしてもモニターを確認する必要があります。

ZV-E10はモニターの明るさを2段階上げることができるので、見えづらい時は画面を最大まで明るくして対処しましょう。

実際は見えづらいだけで、全く見えないわけではないので大抵なんとかなっています。

もともとスマホ撮影に慣れている人はそこまで気にならないかもしれません。

ズームレバーを触ってしまう

ZV-E10の特徴のシャッターボタン周りのズームレバーですが、これを撮影中に意図せず触ってしまうことが何度かありました。

ズームレンズだと勝手に画角が変わってしまいますし、単焦点レンズだと「このレンズでは無効です」の表示がモニターにしばらく出てしまいます。

いずれにしろ、不便に感じることがありました。

対処法としてはズームレバーを触らないように気を付けるしかないのですが、できれば設定でズームレバーが無効にできるとよかったです。

一方、いざ動画撮影する時にはレンズに触らず画角を変えることができるので、あって嬉しい便利に感じるレバーです。

一長一短があります。

動画静止画モード切替ボタン

静止画/動画/S&Q(スロー&クイック)の3つの撮影モードを切り替える方法が、ボタンを押すことで順繰りに切り替える仕様になっています。

切り替えた後しばらくモニターに大きくどのモードかが表示されます。

これが直感的にいまどのモードなのか分かりにくいので不便を感じました。

静止画と動画どちらでも使うことが多いので、何度も切り替えるのですが、どのモードか認識するまでモニターを見ておく必要があります。

できればスライド式のスイッチで、スイッチを見ればどのモードか分かるようにして欲しかったです。

これも慣れれば問題ないかもしれません。

また、スマホのようにタッチパネルで切り替えるのに比べると、物理ボタンでしっかり操作するので安心感があります。

露出補正ダイヤルなし

露出補正の専用ダイヤルがありません。

私は静止画撮影時は絞り優先モードで撮ることが多いので、ISOとシャッタースピードはある程度カメラにお任せになります。

その際、撮った時の明るさが自分の意図と違った場合に、露出補正ダイヤルを使うことになります。

最初は初期設定のまま使ってましたが、露出補正ダイヤルがなく、一度露出補正ボタンを押してホイールダイヤルを回して設定するという2度手間だったので不便に感じました。

途中で気付いたのですが、設定でホイールダイヤルを直接露出補正に割り当てることもできるようです。ただ、ホイールダイヤルは触りやすい位置にあり、軽い力で回ってしまうので、不意に設定値を変えてしまうこともあります。一長一短です。

できればカメラ上部に露出補正専用のダイヤルは欲しかったです。

以上、ZV-E10のデメリットをお伝えしました。

やはりいくつかデメリットはありますが、見てもらうと分かるように撮影品質に影響する致命的なデメリットはありません。すべてちょっとした使い勝手の問題で、人によっては気にならなかったり、慣れれば問題ないものもあります。

デメリットが気になる人は、購入前にレンタルして使い勝手が許容できるか試してみることをおすすめします。

4.SONY VLOGCAM ZV-E10はこんな人におすすめ

以上のメリットデメリットを踏まえて、ZV-E10をおすすめしたい人はこんな人です。

ZV-E10がおすすめな人
  • スマホやコンデジからのステップアップできれいな写真や動画を撮ってみたい人
  • 日常的に持ち運んでスナップやvlogを気軽に撮りたい人
  • 動画も静止画も1台で済ませたい人
  • 画質や音質にもそれなりにこだわった動画作品を撮ってみたい人

このどれかに当てはまる人は、ぜひZV-E10を使ってみてください。スマホやコンデジと一味違う使いやすさやきれいな画質に満足されるはずです。

ちなみに、自撮りやSNS投稿をもっと気軽に行いたいという人には、VLOGCAMシリーズのZV-1F(レンズ交換はできないタイプ)がおすすめ。
関連記事【ソニーVLOGCAM】ZV-1Fの特徴と口コミ・評判をレビュー【ZV-1/ZV-E10と比較】

より一眼カメラライクな背景をぼかしたきれいな画質で本格的な静止画や動画を撮りたい、という人にはα7IVをおすすめします。
関連記事α7IV長期使用レビュー|発売日から使い続けてわかったメリット・デメリット【作例あり】

5.まとめ

この記事では

  • SONY VLOGCAM ZV-E10を実際使ってみて感じたメリットデメリット
  • SONY VLOGCAM ZV-E10の動画と静止画での使い勝手
  • SONY VLOGCAM ZV-E10はどんな人におすすめか?

をお伝えしました。

SONY VLOGCAM ZV-E10は上位機種にも使われているAPSCセンサーを備え、写真や動画の品質はレベルの高いものを生み出します。

一方、VLOGCAMと呼ばれるように、気軽に動画を撮ってみたい初心者から中級者を対象にしたカメラのため、本格的な撮影では操作性の面では少し不便を感じる点もありました。

ただ、それらも慣れでカバーできる面が多いため、使っていくうちに問題なく感じるでしょう。

何より小型軽量でしかも安いというのはこの機種の大きな特徴です。他にも撮影の幅を広げるたくさんのメリットがあります。

一眼カメラを始めてみたい人の最初の1台に、動画も静止画も撮るための小型軽量なサブカメラを探している人に、ぜひおすすめしたいカメラです。

ZV-E10で、気軽に動画も静止画も撮影を楽しみましょう。

デメリットがどうしても気なる人は、購入前にお試しに使ってみて自分に合っているかを確かめてみましょう。

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