カメラは値段や機能によって数えきれないほど種類がありますが、この記事の中ではミラーレス一眼を「10万円台で買える&初心者でも買って後悔することのないカメラ」を探しているあなたに向けた情報をまとめてご紹介します。
この記事では、カメラ歴15年・フォトマスター1級のしちみが厳選したカメラを、実際に使った目線から徹底解説しています!
1.【結論】10万円台で買えるおすすめの安いミラーレス眼カメラ
今回、10万円台で買えるミラーレス眼カメラの中から「機能性とコスパが十分」でおすすめなカメラを厳選し、ランキングにまとめました。その結果、上位2つにランクインした機種を先にご紹介します。
機能はもちろんのこと、どちらもユーザー数も多く、長く愛用できるカメラです。
この2台を踏まえた上でこれからご紹介する内容を比較しながらご覧いただくと、自分の目的に合うカメラが見つかるはずです。
2.【10万円台】おすすめの安いミラーレス一眼カメラBEST6
今回ご紹介する6機種は、ミラーレスカメラのうち、機能が充実しておりこれからも発展が見込めるメーカーかどうかを考慮した上で厳選したものです。比較しながら見ることができるランキング表を作成しました。
それではスペック比較と併せて一覧にしてご紹介します。
カメラ名 | メーカー | 評価 | 評価理由 | 点数計 |
1位 ZV-E10 | ソニー | 価格:5 レンズの豊富さ:5 フォーマット:3 電池持ち:5 小型軽量:5 | 23 | |
2位 α6400 | ソニー | 価格:3 レンズの豊富さ:5 フォーマット:3 電池持ち:5 小型軽量:5 | 21 | |
3位 Z30 | ニコン | 価格:5 レンズの豊富さ:3 フォーマット:3 電池持ち:4 小型軽量:4 | 19 | |
4位 EOS RP | キヤノン | 価格:4 レンズの豊富さ:3 フォーマット:5 電池持ち:3 小型軽量:3 | 18 | |
5位 Z50 | ニコン | 価格:4 レンズの豊富さ:3 フォーマット:3 電池持ち:4 小型軽量:4 | 18 | |
6位 EOS R10 | キヤノン | 価格:3 レンズの豊富さ:3 フォーマット:3 電池持ち:4 小型軽量:3 | 16 |
カメラ名 | メーカー | 価格(※1) | レンズ規格 | フォーマット | 画素数 | 最大撮影枚数 | ファインダー | 可動式モニタ | USBタイプ | 質量(※2) | 発売日 |
1位 動画編集の講座を見てみる | ソニー | ¥94,799 | Eマウント | APSC | 2420万 | 440枚 | ー | バリアングル式 | USB Type-C | 343g | 2021/9 |
2位 α6400 | ソニー | ¥111,800 | Eマウント | APSC | 2420万 | 410枚 | 〇 | チルト式 | マイクロUSB | 403g | 2019/2 |
3位 Z30 | ニコン | ¥97,900 | Zマウント | APSC | 2088万 | 330枚 | ー | バリアングル式 | USB Type-C | 403g | 2022/7 |
4位 EOS RP | キヤノン | ¥124,800 | RFマウント | フルサイズ | 2620万 | 250枚 | 〇 | バリアングル式 | USB Type-C | 485g | 2019/3 |
5位 Z50 | ニコン | ¥152,750 | Zマウント | APSC | 2088万 | 320万 | 〇 | チルト式 | マイクロUSB | 405g | 2019/11 |
6位 EOS R10 | キヤノン | ¥119,980 | RFマウント | APSC | 2420万 | 350枚 | 〇 | バリアングル式 | USB Type-C | 420g | 2022/7 |
(※2)バッテリーとカードの質量も含む
ここからはそれぞれの機種を詳しく紹介していきます。
3.10万円台で買えるおすすめの安いミラーレス眼カメラの解説
1位.ソニーZV-E10:動画も静止画も撮りたいあなたに
ZV-E10は、入門機として評価の高いソニーα6400 をベースに、動画まわりの操作性に力を入れたAPSCミラーレスカメラです。特に、動画も静止画(いわゆる写真)も1台で撮りたいあなたにぴったりのカメラです。
ここがすごい | ここが気になる |
・機能十分なのに安い ・コンパクト ・動画撮影に役立つ機能が豊富 ・レンズが豊富 ・カメラに珍しいホワイトもある | ・ファインダーがない ・静止画撮影には少し操作性が物足りない |
名称 | ZV-E10 |
メーカー | ソニー |
レンズマウント | Eマウント |
フォーマット | APSC |
画素数 | 2420万 |
最大撮影枚数 | 440枚 |
瞳オートフォーカス | 人物/動物 |
ファインダー | ー |
可動式モニタ | バリアングル |
USBタイプ | USB Type-C |
質量(※) | 343g |
発売 | 2021/9 |
近年、カメラの撮影スタイルは大きく変化しています。
特にSNS等では、動画の存在が欠かせなくなってきました。SNSへの投稿をあまりしないという方でも、普段家族や友人と動画を撮影する機会は増えてきたのではないでしょうか。
動画も静止画もしっかり撮って、スマホとは一味違う画を楽しむことができるでしょう。
静止画用途としてのオートフォーカスや画質といった基本性能が高いにもかかわらず、ベースとなったα6400よりも値段が安いため、これからカメラを始める方にはとてもおすすめなカメラといえます。
ベースが同じカメラなのに安いっていいね
今回おすすめするカメラの中では最もコンパクトで持ち運びしやすいのも大きなメリットです。
ファインダーを省くなど思い切った仕様にしたことで小型化とコストダウンにつながり、さらにVlogユーザーに響く機能を多く搭載しています。
これまでのソニーの一般向けミラーレスカメラにはない、気軽に高音質な動画を撮るためのこだわりの機能。
- 指向性3カプセルマイクによる高い収音性能
- ウィンドスクリーンによるクリアな音声収録
また、この機種にしか搭載されていない、ワンプッシュでの背景ボケ機能や、前面に出した商品に素早くピントを合わせる商品レビュー機能などが、Vlogユーザーから好評です。
関連記事ソニーZV-E10 -機能編-
手振れ補正アクティブモードという歩き撮りのブレに強い機能も搭載し、自撮りも可能です。
また、カメラのレンズは会社や機種ごとに対応マウントが異なるのですが、このZV-E10に対応するEマウントのレンズは種類が非常に豊富です。低価格なサードパーティー製(ソニー以外のレンズメーカー)のレンズも選べますので、広角から望遠まで低予算でレンズを入手でき、撮影の幅が広がります。
ちなみに、最近のカメラには珍しくホワイトのカラーバリエーションもあるのが特徴です。
2位.ソニーα6400:静止画メインで撮りたいあなたに
ここがすごい | ここが気になる |
・静止画撮影に最適な作りと機能 ・ファインダー付きなのに出っ張りがなくコンパクト ・レンズが豊富 ・2021年に最も売れた | ・充電端子がマイクロUSB type-B ・発売が少し古い |
名称 | α6400 |
メーカー | ソニー |
レンズマウント | Eマウント |
フォーマット | APSC |
画素数 | 2420万 |
最大撮影枚数 | 410枚 |
ファインダー | 〇 |
瞳オートフォーカス | 人物/動物 |
可動式モニタ | チルト式 |
USBタイプ | マイクロUSB |
質量(※) | 403g |
発売 | 2019/2 |
先ほど1位でご紹介したZV-E10のベースとなったカメラです。違いは、静止画(いわゆる写真)を撮る場合の操作性のしやすさです。
ファインダー(のぞき窓)があったり、押しやすいボタン配置だったりと、静止画を撮りやすいことに重点を置いた開発がされています。
APSC機に十分な2420万画素と11fps連写、動く被写体を追いかけるリアルタイムトラッキングAF、4K30p動画と、上位機のα6600やフルサイズ機に引けを取りません。
ボディ内手振れ補正こそ搭載していませんが、画質や使い勝手は上位機に匹敵する性能を持っています。ちなみにレンズに手振れ補正機能がついているものが増えていますので、気になる方は対応しているレンズを選ぶとよいでしょう。
特に動く被写体を追い続けるオートフォーカス性能に定評があります。一度ピントを合わせたらあとは構図を決めるだけなので、狙った写真を撮りやすいと評判です。
モニター部分の駆動はチルト式と呼ばれるタイプのため、自撮りを多くする方は先ほどおすすめしたZV-E10のほうが撮りやすいでしょう。
もう一度ZV-E10の紹介を見たい方はクリック
発売は2019年3月と今回ご紹介する中では一番古く、端子がマイクロUSBだったりと少し気になる点もありますが、価格も10万円前半とコスパがよいため大人気で、全メーカーのミラーレスカメラの中で2021年に最も売れた機種です。
参考:2021年に最も売れたミラーレスカメラはソニー「α6400」 – デジカメinfo (digicame-info.com)
いまもなお売れ続けているというのは完成されたいいカメラだという証拠といえるでしょう。一味違う写真を手軽に撮るのに適したカメラです。
小型軽量かつ性能も申し分ないので、APSC機を検討する際には必ず選択肢に入れるべきでしょう。
3位.ニコンZ30
2022年8月発売と、この中では一番新しい動画向けのAPSCミラーレスカメラです。
ここがすごい | ここが気になる |
・安い ・動画向けだが静止画でも使いやすい操作性 | ・ファインダーがない ・選べるレンズが少ない |
名称 | Z30 |
メーカー | ニコン |
レンズマウント | Zマウント |
フォーマット | APSC |
画素数 | 2088万 |
最大撮影枚数 | 330枚 |
ファインダー | ー |
瞳オートフォーカス | 人物/動物 |
可動式モニタ | バリアングル式 |
USBタイプ | USB Type-C |
質量(※) | 403g |
発売 | 2022/7 |
後半でご紹介する同じくニコンのZ50をベースに、動画に使いやすい機能追加や改善が図られています。
動画向けということでファインダーはありませんが、グリップもしっかりしており、使いやすいと評判のニコンのカメラの造形をしっかり受け継いでいます。
性能面では特に不満はありません。動画も静止画も思い通り撮れるでしょう。
気になる点といえば選べるレンズが少ないことです。
Zマウントは最近こそレンズが増えてきましたが、まだまだ発展途上のマウントです。今現在では、まだ選べるレンズが少ないので、その点は気を付けておく必要があるでしょう。
Zマウントは写りに定評のあるレンズが多いので、今後に期待したいです。
4位.キヤノンEOS RP
キヤノンレンズ(RFマウント)のすそ野を広げる入門用モデルとして発売当初から低価格で提供されました。
ここがすごい | ここが気になる |
・フルサイズでは圧倒的に安い ・対応レンズが増えてきた | ・キヤノンの第一世代カメラで性能面で少し古さがある(連写性能や電池持ち) ・フルサイズ向けのレンズが高い |
名称 | EOS RP |
メーカー | キヤノン |
レンズマウント | RFマウント |
フォーマット | フルサイズ |
画素数 | 2620万 |
最大撮影枚数 | 250枚 |
ファインダー | 〇 |
瞳オートフォーカス | 人物/動物 |
可動式モニタ | バリアングル式 |
USBタイプ | USB Type-C |
質量(※) | 485g |
発売 | 2019/3 |
フルサイズミラーレスが約10万円ちょっとで手に入るというのはいまでも驚きです。この機種だけです。
キヤノンはRFマウントになってから、レンズも手に届きやすい機種を出してきたりと、決してプロやハイアマチュアだけではなく、初心者にも広くカメラを使ってもらいたいという心意気を感じます。
フルサイズのカメラは暗所にも強く機能性が高いため素敵な写真が撮れる一方、対応するフルサイズ用のレンズは大きく重く、APSC向けのレンズと比べると値段も高いことが多いです。これからフルサイズを始める人は心にとめておきましょう。
性能面も必要最低限に抑えられており、5コマ/秒という控えめの連写性能や電池持ちが良くない点は、不満を感じるかもしれません。
ただ、それを差し引いても手に入れやすい価格がこの機種の最大の特長で、現在でも最も安く手に入るフルサイズミラーレスとしてその価値はゆるぎないでしょう。
5位.ニコンZ50
Zマウント初のAPSC機種です。先ほど紹介したZ30のベースとなる、ファインダー付きの正統派カメラです。
ここがすごい | ここが気になる |
・ファインダー付きの正統派カメラとしては最安 ・使いやすいつくり | ・マイクロUSB ・選べるレンズが少ない |
名称 | Z50 |
メーカー | ニコン |
レンズマウント | Zマウント |
フォーマット | APSC |
画素数 | 2088万 |
最大撮影枚数 | 320枚 |
ファインダー | 〇 |
瞳オートフォーカス | 人物/動物 |
可動式モニタ | チルト式 |
USBタイプ | マイクロUSB |
質量(※) | 405g |
発売 | 2019/11 |
2019年発売と発売から時間は経っていますが、更新する必要が無いくらい出来栄えが良く、最初から完成された機種という呼び声が高いです。他のAPSCミラーレス機と比較しても標準的な仕様で、劣る点もほとんどありません。
しいて言えば端子が最近はあまり使われていないマイクロUSBという点が少し残念です。
また、選べるレンズが少ないのは先ほどのZ30と同様です。
ただ、広角から望遠まで最低限、撮影できるレンズは揃っているので、工夫してレンズを選べば撮れないものはないでしょう。これからのZマウントの発展に期待したいです。
6位.キヤノンEOS R10
ここがすごい | ここが気になる |
・キヤノンの最新機種で性能はお墨付き ・動画も静止画も撮りやすいバランスの良さ | ・この中では値段が高め ・レンズが少ない |
名称 | EOS R10 |
メーカー | キヤノン |
レンズマウント | RFマウント |
フォーマット | APSC |
画素数 | 2420万 |
最大撮影枚数 | 350枚 |
ファインダー | 〇 |
瞳オートフォーカス | 人物/動物 |
可動式モニタ | バリアングル式 |
USBタイプ | USB Type-C |
質量(※) | 429g |
発売 | 2022/7 |
キヤノンRFマウント初のAPSCミラーレスカメラです。2022年7月、上位機のEOS R7と同時に発売されました。
キヤノンはいままでEF-Mマウントというレンズの規格でAPSCミラーレスカメラを出していましたが、今後はRFマウントに移っていくと想定されます。
これからキヤノンのカメラを買う方は、今回おすすめしているRFマウントという規格のカメラ・レンズがおすすめです。
性能面では上位機種にも匹敵する最新の性能を持っており、特に欠点は見当たりません。
動画も静止画も最新性能であり、使いやすい作りを生かして快適な撮影が楽しめるでしょう。
ネックは、今回ご紹介した中では一番価格が高いのと、RFマウントのAPSCレンズはまだまだ数が少ないという点です。
特にレンズに関してはAPSCレンズは拡充が遅い傾向があるので、使いたいレンズがあるかを見極めてから選びましょう。
4.特におすすめする機種
最後に、これからカメラを始めようとお考えの方に特におすすめな2機種をまとめます。
1位のZV-E10は、とにかく価格が安いのとコンパクトというのがおすすめする最大の理由です。
レンズの種類が豊富なEマウントという規格なので、レンズの選び方でまた違った表現を楽しむことも気軽にできます。
動画機能も充実しているので、静止画も撮るし動画もたくさん撮りたいという人におすすめです。
今、特に売れています
ちなみに、レンズ交換式カメラのポテンシャルを最大限引き出すためには、撮りたいものを意識したレンズを使うのがおすすめです。
撮りたいものは動画か写真か、風景なのか人なのか。今ご紹介したカメラにぴったりの万能かつコスパのよい神レンズをこちらの【ソニーEマウント】APSC用神レンズ7選でまとめて紹介しています。
5.まとめ
この記事では、
・10万円前後で買える安いミラーレス一眼にはどのようなものがあるか
・初心者にもおすすめの安いミラーレス一眼はどれか
をご紹介しました。
最近は10万円前後でも高機能なミラーレス一眼カメラが増えてきました。ご紹介したカメラはどれを選んでも間違いはない一台です。
この中からぜひご自分に合った機種を選んでミラーレス一眼カメラを始め、スマホの写真と見比べてみてください。これまでにない写真が撮れるようになり、いつでも持ち歩きたくなることでしょう。
こちらの記事ではソニーのカメラを安く買う方法を説明しています。
また、もう少し予算をかけてもいいのでより広いシチュエーションで上手に撮れるカメラを選びたいという方は、こちらの記事でフルサイズのカメラを中心におすすめしていますので、ぜひご覧ください。