SONY(ソニー)「α6400 」は、2019年2月の発売依頼人気の高いロングセラーです。
私は普段比較的最近発売されたα7IVやZV-E10などを使っていますが、改めてα6400を使ってみても、いまでもα6400の性能は十分通用すると感じています。
最新機種にも決して劣らないα6400の完成度の高さを実感しています
もちろん、最新機種と比べると使い勝手で気になる点もありますが、写真を撮ることに関しては現役で使える人気と実力を備えています。
最大のメリットは、発売が古いため良好な中古品も多く出回っており入手しやすい点です。
この記事では、カメラ歴15年でフォトマスター1級の筆者が、SONY(ソニー)α6400を実際に使って感じるメリットデメリットを正直にお伝えします。
1.SONY(ソニー) α6400の仕様と特徴
製品名 | α6400 |
発売日 | 2019/2/22 |
撮影素子 | APS-C |
撮影感度 | 標準:ISO100~32000 |
記録フォーマット | JPEG/RAW |
有効画素数 | 2420 万画素 |
連写撮影 | 最高約11コマ/秒 |
全画素超解像ズーム | 〇 |
シャッタースピード | 1/4000~30秒 |
液晶モニターサイズ | 3型(インチ) |
液晶モニタードット数 | 92.16万ドット |
ファインダーサイズ | 0.39型 |
ファインダードット数 | 約236万ドット |
ファインダー倍率 | 1.07 倍 |
ファインダー視野率(上下/左右) | 100/100 |
専用電池型番 | NP-FW50 |
撮影枚数 | 液晶モニタ使用時:410枚 |
スロット | シングルスロット |
記録メディア | SD・MS |
防塵・防滴 | ○ |
手ブレ補正機構 | ‐ |
可動式モニタ | 180度チルト可動式液晶 |
インターフェース | マイクロUSB、HDMIマイクロ |
AFセンサー測距点 | 425点 |
動画記録画素数 | 4K30p |
ファイル形式 | XAVC S/AVCHD規格 Ver.2.0準拠 |
動画最長記録時間 | 約125分 |
動画最大ビットレート | 100Mbps |
重量 | 403 g |
幅x高さx奥行き | 120×66.9×59.7 mm |
その他特徴 | リアルタイムトラッキング 動物AF |
2.SONY(ソニー) α6400のメリット
ここからは実際に使って感じたSONY(ソニー) α6400のメリットを8つご紹介します。
それぞれ詳しく解説します。
サイズが小さく軽い
SONY(ソニー) α6400を使っていて感じる最大のメリットは、やはり「小さくて軽い」という点です。
フルサイズのα7IVと比較してみます。
やはりα6400はだいぶ小さいですね。
次にセンサーサイズが同じAPSCのZV-E10と比較してみます。
ファインダーのないZV-E10と比較してもα6400は同じくらい小さいことが分かります。
親子で一緒に出掛けることも多いので、これくらい小さく軽いと、次のような場面で特にメリットを感じています。
- 子供の荷物を多く詰め込み、カバンの中身を減らしたいとき
- 小さなショルダーバッグ一つで出かけるとき
- 子供の良い表情をカバンから出してとっさに片手で撮影できたとき
- 長時間片手に持ってスナップ撮影するとき
とっさに片手でも撮れる速写性があり、長時間撮影でも疲れにくいので、カメラを持ち出す機会や撮影の機会が自然に増え、撮影をより楽しむことができます。
またAPSCということでフルサイズに比べるとレンズも小型軽量なため、いくつかの交換レンズを一緒に持ち運んでも邪魔になりにくいです。
カメラはどんどん使ってこそ存在価値が発揮できます。その点で小さく軽い、というのはとても大きなメリットです。
EVF(ファインダー)がある
スマホでの写真撮影や動画撮影になれていると、液晶画面だけで十分撮影できると思うこともありますが、やはりEVF(ファインダー)があると屋外での写真撮影が格段にやりやすくなります。
例えば、α6400の液晶モニターは発色も良く、明るさも十分高いのですが、やはり明るい屋外の撮影では液晶画面が見えにくくなることがあります。
EVF(ファインダー)から覗いて撮影すると、構図やピントの確認がやりやすいため、「後から見返すとボツ写真」といったトラブルを防げます。
屋外でも構図とピントを確認できる安心感はやはり大きいです。
スマホからのステップアップを考えているカメラ初心者の方にこそ、EVF(ファインダー)付きのカメラをおすすめします。
バウンス撮影できるフラッシュ内蔵
α6400には、最近のミラーレスカメラでは省かれることが多くなった「内蔵フラッシュ」が搭載されています。
時代とともにセンサー感度も上がり、ノイズも減ったため、暗いシーンでもフラッシュ無しで撮ることができるようになってきていますが、やはりフラッシュがあると便利な場面があります。
直接フラッシュを当てるとどうしてものっぺりとした写真になりがちです。その点、α6400の内蔵フラッシュは光をやわらげるバウンス撮影ができるのが特徴です。
下図のように、指でフラッシュを上向きに向けて撮影すると、天井に反射した間接光が被写体に当たるため、柔らかく自然な明るさになります。
フラッシュ無し/直接フラッシュ/バウンス撮影の3つを比べてみます。
▼フラッシュ無し
▼直接フラッシュ
▼バウンス撮影
このように、バウンス撮影が一番自然でいい明るさや色で撮れています。
屋外での逆光時に人物の顔を明るくする用途でもフラッシュは使えます。
このように、内蔵フラッシュがあると撮影の幅が広がります。
高速11コマ/秒の連写性能
α6400はどちらかというと初心者向けの低価格モデルですが、それでも連写性能が高く、最高11コマ/秒の連写ができます。
これは上位モデルのα6600と同じで、実はフルサイズの価格が4倍もするα7IVの10コマ/秒よりも高い性能です。
動き回る子供や動物を撮るときは、どうしてもブレてしまいがちです。
シャッターチャンスを逃さないために、とにかく連写で撮っておき、後からベストショットを選ぶのがおすすめです。
運動会のゴールの瞬間なども、連写連写して撮るのがおすすめ!
α6400の11コマ/秒の連写性能は、そのような使い方に十分な性能で、子供を撮るのに適したカメラです。
180°回転チルト液晶でセルフ撮影や動画の自撮りがしやすい
最近のミラーレスカメラは動画撮影を優先し、バリアングル液晶のことが多いですが、このα6400は写真撮影がやりやすいチルト液晶です。
静止画メインの人には、レンズの中心と液晶の中心がずれることがないためチルト液晶は使いやすい仕様です。
一方、このチルト液晶は、180°反転してセルフ撮影をすることもできます。撮影を頼める人がいない場面での家族写真などで重宝します。
また、液晶画面が下側に開く機種も多い中、α6400では上側に開くため、三脚や自撮り棒に重なることなく画面が見えるため、セルフ撮影や自撮り撮影が大変しやすくなっています。
静止画で使いやすいチルト液晶ですが、このように動画でも使いやすく設計されています。
親指AF(オートフォーカス)できる
これは私の使い方でのメリットですが、親指AF(オートフォーカス)を手元のボタンに割り当てることができます。
AF(オートフォーカス)は、通常はシャッターボタンの半押しでします。ただ、間違って押し込んでしまったり、半押しで構図を決めたりするのにやりにくさを感じています。
そのため、必ず親指でAF、人差し指ではシャッターのみ操作と役割を分担しているのですが、最近の機種ではこの親指AFを割り当てるボタンがない機種もありました。
α6400には、押す間AF/MF切り替えとAEロックを切り替えられるボタンがちょうどいい位置にあるため、このボタンに親指AF機能を割り当てて使っています。
特に動画撮影などAF合わせを何度も繰り返す撮影では、親指AFのありがたみが分かります。
親指AFができるα6400はスポーツや動物など動きモノの撮影でも真価を発揮します
電池持ちが意外といい
電池持ちが悪いと言われているα6400ですが、自分の使い方だと逆に電池持ちはいいと感じました。
数分の動画クリップを電源ON/OFFをくり返しながら撮る撮り方で、トータル90分くらいの動画と、静止画100枚程度撮ったところで満充電の電池がなくなりまいた。
体感としては、1日の動画と静止画の撮影で予備バッテリーが1つあると大丈夫と感じました。
もっと撮影する時は、予備バッテリーを2個持っていくと大概安心だと思います。
質のいい中古品が多く入手性がいい
発売から時間の経っているα6400のメリットとして、質のいい中古品が多く出回っており入手性がいいというのがあります。
例えば、新品で買うと11万円くらいしますが、中古だとだいぶお手頃な価格で入手できます。ただし、中古品は、日々値段が変動します。
マップカメラ | \83,000~ | マップカメラで中古価格を見る |
ソフマップ | \83,780~ | ソフマップで中古価格を見る |
個人間売買だと記載もれ等で商品状態が分かりづらいものですが、上記カメラ店はいずれも大手で中古カメラの扱いに長けているため安心です。中古品の数も多いので吟味して自分の納得のいく個体を探すことができます。
ソニーストアの新品で3年保証付き(長期保証無料付帯)で買うのか、お値段優先で中古で買うのか選ぶことができ、選択肢が広がります。
3.SONY(ソニー) α6400のデメリット
ここからは、実際に使って感じたSONY(ソニー) α6400のデメリット5つをご紹介します。
それぞれ詳しく解説します。
動画撮影の操作性が良くない
α6400は4K30pの高画質で撮れるなど動画機能も充実しているのですが、動画撮影の操作性は気になる点があります。
まず、動画RECボタンが押しにくい位置にあります。
この位置だと親指を曲げて窮屈な形で指の先で押す必要があるため、とっさの撮影開始に間に合わないことや、押しミスして撮影開始できていないことがありました。
動画RECボタンはZV-E10などの人差し指で無理なく押せる位置にあって欲しいです。
また、もう1点の不満点としては動画REC中の表示が小さくて、RECしたつもりができていないミスが起こりやすいことです。
特に自撮りなどで画面から離れた位置で見ると視認しにくいです。
ここもZV-E10のように、画面いっぱいに赤枠で表示したり、本体前面にもタリ—ランプを付けたりと、
分かりやすく表示して欲しかったです。
後継機種での改善を期待しましょう。
手振れ補正アクティブモードがない
こちらも動画撮影時にあるとよかった点です。
α6400には、最近のソニーのカメラには搭載されている手振れ補正アクティブモードがありません。
この機能がないため、α6400での動画撮影は基本カメラを固定して撮ることになります。手振れ補正アクティブモードはぜひ後継機種で搭載してほしいです。
とはいえ歩き撮りしたい場合など、別途ジンバルを用意すれば、手振れ補正がないというデメリットは解消できることでしょう。
充電端子が古いマイクロUSB Type-B
これは細かい点ですが、発売が古いため充電端子が一昔前のマイクロUSB Type-Bです。今となっては少し不便を感じます。
最近の機器はUSB Type-Cに代わってきているため、Type-Bのケーブルを持っていない人も多いのではないでしょうか。
その場合は本体付属のマイクロUSB Type-Bケーブルを使うか、100円ショップで変換アダプタを買いましょう。
露出補正の独立ダイヤルがない
露出補正の専用ダイヤルがありません。
私は静止画撮影時は絞り優先モードで撮ることが多いので、ISOとシャッタースピードはある程度カメラにお任せです。その際、明るさが自分の意図と違った場合に、露出補正ダイヤルを使います。
最初は初期設定のまま使っていましたが、露出補正ダイヤルがなく、一度露出補正ボタンを押してホイールダイヤルを回して設定するという2度手間だったので不便に感じました。
できればカメラ上部に露出補正専用のダイヤルがあるとよかったです。
途中で気付いたのですが、設定でホイールダイヤルを直接露出補正に割り当てることもできるようです
ただ、ホイールダイヤルは触りやすい位置にあり、軽い力で回ってしまうので、不意に設定値を変えてしまうこともあります。一長一短です。
モードダイヤルが固い
最後に、これも細かい操作性ですが、他の機種に比べてモードダイヤルが若干固めです。
モードをあまり変えない人には固い方が不意に回さなくなるため有利な仕様かもしれません。
ただ私の使い方の場合、静止画も動画も交互に撮ることが多いため、静止画のAモードと動画モードを頻繁に切り替えます。
その操作の時に、モードダイヤルが固いのが使いにくく感じました。慣れの問題もあるかもしれません。
4.SONY(ソニー) α6400はこんな人におすすめ
以上のメリットデメリットを踏まえて、SONY(ソニー) α6400をおすすめしたいのはこんな使い方をしたいあなたです。
このどれかに当てはまる人は、ぜひSONY(ソニー) α6400を使ってみてください。
少し古い機種ですが、いまでも性能は十分現役で、スマホやコンデジ違う使いやすさやきれいな画質に満足されると思います。
ちなみに、写真より動画を撮る機会が多いという人にはZV-E10を、より一眼カメラライクな背景をぼかしたきれいな画質で本格的な静止画や動画を撮りたい、という人にはα7IV をおすすめします。
5.SONY(ソニー) α6400で撮った作例
SONY(ソニー) α6400で撮った作例をご紹介します。
α6400におすすめの神レンズをこちらの記事で紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
6.まとめ:SONY(ソニー) α6400は今でも現役・初心者におすすめ
この記事では
- SONY(ソニー) α6400 の仕様と特徴
- SONY(ソニー) α6400 を実際に使って分かったメリットデメリット
をお伝えしました。
最後にもう一度SONY(ソニー) α6400のメリットデメリットをまとめます。
メリット | デメリット |
・サイズが小さく軽い ・EVF(ファインダー)がある ・バウンス撮影できるフラッシュ内蔵 ・高速11コマ/秒の連写性能 ・セルフ撮影や動画の自撮りがしやすい ・親指AF(オートフォーカス)できる ・電池持ちが意外といい ・質のいい中古品が多く入手性がいい | ・動画撮影の操作性が良くない ・手振れ補正アクティブモードがない ・充電端子が古いマイクロUSB Type-B ・露出補正の独立ダイヤルがない ・モードダイヤルが固い |
SONY(ソニー) α6400は上位機種にも使われているAPSCセンサーを備え、写真や動画の品質はレベルの高いものを生み出します。
一方、発売が少し古いことと、どちらかというと静止画撮影寄りに仕様が作られていることにより、細かい点で最新機種より使い勝手が悪いところや、動画撮影では少し不便を感じる点もありました。
ただ、それらも慣れでカバーできる面が多いため、使っていくうちに問題を感じなくなるでしょう。
何より小型軽量でしかも安いというのはこの機種の大きな特徴です。他にも撮影の幅を広げるたくさんのメリットがあります。
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