ボタン電池LR44とSR44の違いは?カメラに使うにはどちらがいい?

記事内に広告を含みます

最近マニュアルフィルムカメラのOlympus OM-2Nを入手しました。

ところが、電池が切れておりシャッターが切れませんでした。

OM-2NはAE(自動露出合わせ)機能が付いており、レンズを通して被写体の明るさを測定し、適正な露出になるようカメラ内で計算してシャッタースピードを調整してくれます。

そのため電池が無いとシャッターが切れないのでした。

早速OM-2Nで使える電池を調べてみたのですが、同じ形状で2種類があることが分かりました。

LR44という型番
SR44という型番

その二つの電池の違いとOM-2Nで使うべきなのはどちらか調査してみたので備忘録的に記事にしてみます。

この記事でわかること
  • ボタン電池LR44とSR44の違い
  • カメラに使うにはどちらがいいか

それでは、カメラ歴15年、フォトマスター1級のしちみがお送りします。

1.ボタン電池LR44とSR44の違いは?

ボタン電池LR44とSR44の違いを構造的な観点とメリット・デメリットについてそれぞれ説明します。

構造的な違い

LR44とSR44の構造的な違いはこちらです。

LR44:アルカリボタン電池:1.5  V、正極が二酸化マンガン
SR44:酸化銀電池:1.55V、正極が酸化銀

参考Panasonic|アルカリボタン電池LR系と酸化銀電池SR系の違い PZ18200

一言で言うと、正極(+極)の材質が異なるだけですね。

電圧は1.5Vと1.55Vと若干違いますが、これくらいの差分は誤差でほぼ同じ電圧と考えて問題ないでしょう。その他、サイズなどの仕様もすべて同じなので、どちらを使っても機器が壊れるなどの大きな問題はありません。

ちなみに、44などの数字はボタン電池の直径を表しています。お使いの機器に合う直径のものを使ってください。

また電池売り場に行くと、SR44SWやSR44Wという型番の最後に英字がついたものもあります。

こちらは、時計用の電池なので、カメラなど時計以外の機器に使う場合は語尾の英字が無いものを選んでください。

参考Panasonic|SR〇〇〇SWとSR〇〇〇Wなどの[SW]と[W]の違い PZ18201

メリットデメリット

構造的な違いは分かりましたが、それぞれどのようなメリットデメリットがあるのでしょうか。

LR44

メリット・価格が安い (1個100~200円程度)
・入手性が良い
デメリット・寿命が短く、電圧がなだらかに落ちていく
・時間がたつと液漏れしやすい

SR44

メリット・長期間液漏れしにくい
・寿命が長く、電圧が最後まで安定
デメリット・価格が高い(1個400~500円程度)
・入手性が悪い

LR44はSR44のコストダウン版として開発されたとのことなので、「性能は落ちるが価格が安い」のが特徴です。

LR44とSR44の商品紹介

各社から発売されているLR44とSR44の商品をまとめてみます。

①Panasonic

LR44

SR44

②maxell

LR44

SR44

③Fujitsu

LR44

SR44

④その他メーカー

LR44

SR44

100円ショップのDaisoにもどちらも売られているようです。(LRが2個入り、SRが1個入り)

ただし、価格が安いものは、電圧が定格に満たないことや、寿命が早いなど不具合もあるそうなので、そういうリスクがあることを理解した上で購入を検討すべきですね。

ボタン電池は頻繁に交換するものではないので、個人的には多少高くてもパナソニックやmaxcellなどメジャーなメーカーなものを使いたいです。

しちみ
しちみ

高価なカメラだからこそ、安心して使える電池がいいなと。

2.カメラに使うにはSR44とLR44どっちがいい?

それでは、OM-2NなどカメラにはSR44とLR44のどちらを使えばいいでしょうか。

必ず酸化銀電池SR44を使いましょう

結論としては、必ず酸化銀電池SR44を使ってください。

その理由は下記の二つです。

・LR44は電圧が徐々に下がるため露出計が安定しない(=写真の明るさが安定しない)
・LR44は長期間入れっぱなしにすると液漏れしやすい

今回入手したOM-2Nは、SR44を入れっぱなしのまま30年くらい使っていなかったそうですが、それでも電池の液漏れ・端子の腐食がありませんでした。

これがLR44ならおそらく液漏れして最悪カメラが壊れていたことでしょう。

SR44を入れてもらっていてよかったと思います。

SRとLRの性能差についてマクセルの検証記事がありました。

参考マクセル「新・SR」ボタン電池の秘密に迫る:第1回(1/2 ページ) – ITmedia NEWS
参考選ぶなら「新・SR」――マクセル「新・SR」の底力を明らかにする:第2回 – ITmedia NEWS

実際にカメラに入れてみた

実際にSR44を購入してOM-2Nに入れてみました。

OM-2Nは2個使うため、ちょうどあった2個入りを購入しました。ヨドバシカメラで800円弱でした。

ボタン電池SR44のパッケージと実物写真

OM-2Nの底面にある電池蓋を開けたところです。1.5Vの酸化銀電池(SILVER OXIDE)を2つ使う旨が書いてあります。

OM-2Nの底面にある電池蓋を開けたところ

ただSR44を使うとは書いていないので、酸化銀電池がSR44のことを指すと知っている人しか分かりませんね。

電池を入れて電池容量チェックレバーを回してみたところ、しっかりLEDランプが点灯しました。

OM-2Nに電池を入れて電池容量チェックレバーを回し、LEDランプが点灯するか確認したところ

試しに明るさの異なる被写体に向けてシャッターを切ってみましたが、露出計はしっかり作動しシャッタースピードがコントロールされていました。

30年余り放置されていたOM-2Nですが、これで使えるようになりました。

SR44のおかげで液漏れしておらず良かったです。

3.まとめ

本記事では、

  • ボタン電池LR44とSR44の違い
  • カメラに使うにはどちらがいいか

をお伝えしました。

結論としては、カメラには必ずSR44を使ってください。

またメーカーは、動作の安定性のためにパナソニックやmaxellといったメジャーなものをおすすめします。

これでいよいよOM-2Nが使えるようになったので、これからフィルムを入れて撮っていきたいと思います。

しちみ
しちみ

次はOM-2Nで使える明るい単焦点レンズが欲しくなってきたなぁ。

今回購入して使用した商品はこちら

コメント

  1. […] […]