こんにちは、タバス子です。
ここんところ、昔のカメラについて調べることが多かったせいか、実物を見たいとう気持ちがむくむくわいていました。

カメラの博物館ってないの?

あるよ!
東京千代田区にある、日本カメラ博物館へ行ってきましたのでレポートします。
・日本カメラ博物館とは何か
・日本カメラ博物館のレポート
1.日本カメラ博物館とは
日本のカメラの発展史を系統的に展示できるのが特徴の博物館です。
1989年のオープン以降、カメラや写真の企画展を定期的に開催し、豊富な実機展示とともに世界中のカメラや写真の世界を紹介しています。
運営は、一般財団法人日本カメラ財団(JCII)です。JCIIは、戦後のカメラ輸出が盛んになる中で、一定水準以上の品質を保つための製品検査や工業規格(JIS)の原案作成等を仕事の中心としていました。やがて技術革新と品質向上により日本のカメラが世界に不動の地位を築き、また貿易の自由化が図られたことから、カメラが輸出検査の対象外となったため、現在では業務の重点を文化事業活動においています。
住所 | 〒102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル |
開館時間 | 10:00~17:00 |
休館日 | 毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日の火曜日) ※GW期間中の4/29~5/8は休まず開館 |
料金 | 一般 300 円、中学生以下 無料 団体割引(10名以上)一般 200 円 |
HP | 日本カメラ博物館 |
東京メトロ半蔵門線半蔵門駅下車4番出入口より徒歩1分、または東京メトロ有楽町線麹町駅下車3番出入口より徒歩8分です。
2.日本カメラ博物館のレポート
2-1.感染症対策
マスク着用、手指消毒を前提とし、代表者連絡先と人数の記入(約1ヵ月保管後廃棄)、ソーシャルディスタンスの確保に努められています。来館者が多数の場合は人数制限を行うこともあるようです。
フロアでのレクチャーや長時間の解説は当面見合わせられています。
また、体験型展示は停止されています。したがって、以前は二眼レフカメラ等昔のカメラを直接さわって体験することができるコーナーがあったようですが、現在はありません。

残念ですが、このご時世ですから仕方ありませんね
2-2.入館

入り口に立つのは本物のスタジオカメラ。
写真が撮れるのはここまで。ここから先は残念ながら撮影禁止です。
受付で入館料を払います。今回は「二眼レフカメラ展」ということで、二眼レフカメラ持参の場合100円引きでしたので、こちらを持参しました。

以前作ったお手製二眼レフカメラですが、しっかり100円引きしていただけました。ちなみに、グループではなく「二眼レフカメラを持参した人のみ」が割引となりますのでご注意ください。
他にも、公式YouTubeのチャンネル登録でも100円引きになる(併用はできません)そうなので、二眼レフカメラをお持ちでない方はぜひ事前に登録してみてください。
2-3.常設展
日本の歴史的カメラコーナー
先日、日本のカメラメーカーについての記事を書くために昔のカメラをたくさん調べたばかりでしたので、「聞いたことある」「こんなのもあるんだ…」と実物を目の前にして興奮しっぱなしでした。
ネットや本で調べてもなかなかわからないものが、目の前に見ることができる、そのありがたみ。
まさに百聞は一見に如かずで、写真で見るだけでは得られないリアルな感動があります。
時代の流れに沿って、古い物から今のデジカメに至るまで、幅広く展示されています。ニコンのZfcなど、最新のカメラも展示されていました。
また、昔のカメラでありながら、超小型(今のレンズ径程度の大きさ)のものがあったり、ボディを切断して中の構造が見られるようになっていたりして、子供も興味深く見ていました。
初めて市販されたカメラコーナー
世界に数台しか現存していない貴重なカメラも展示されています。世界で初めて市販されたカメラとして有名らしい、「ダゲレオタイプ・カメラ(銀板写真)」があります。
日本で初期に販売されたカメラ「チェリー手提げ暗函(小西本店)」もありました。
ライカコーナー
ライカのカメラ試作機を始め、名機の数々が展示されています。
寄贈されたカメラコーナー
寄贈いただいた方のお名前とともに展示されています。
昔のカメラ。捨てたり売ってしまった場合、その後カメラがどうなるかわかりません。
貴重なカメラを引き継いだ方が、こうして寄贈してくださったのって、観る立場の我々からするとすごくありがたいことですね。
カメラのおもちゃコーナー
ピンバッジ・ネクタイ・キーホルダーなどのカメラの形をした小物から、キャラクターのカメラやミニチュアカメラなど取り揃えられていました。
つい先日発売されたばかりのカプセルトイのカメラもしっかりありました。世に出るカメラ関係のものを常にチェックされていることが伺えます。
ディテクティブカメラコーナー
ペンやピストル型など、いわゆる「スパイ」が使うようなカメラです。本当にスパイ目的で開発された…んですよね?恐ろしいけど興味は深々。
そのほか
東日本大震災における津波被災跡から発見されたカメラや、報道写真家 沢田教一のカメラや愛用品の展示もありました。
2-4.特別展

今回やっていた特別展は「二眼レフカメラ展」でした。
初期の二眼カメラ「アカデミー」から、どのように二眼”レフ”カメラへ進化していったのか展示されています。
海外の「ローライフレックス」、横型の二眼レフカメラ「ハイドスコープ」などに始まり、日本のメーカーであるマミヤ、ヤシカなどのカメラがずらりと並びます。
二眼レフカメラのアクセサリーとでも言うのか?下に取り付けて手持ちするハンドグリップ(名称失念)のようなものもありました。
戦後ドイツの特許と商標が没収されたことで、カメラの名前が「AからZまで揃う(J・U・X以外)」と言われたほど日本でもたくさんの二眼レフカメラが作られました。その「A」から「Z」までアルファベットに対応してカメラが並べ証拠を示してあるなんて、芸が細かい。

さすが博物館!の趣向を凝らした展示でした
2-5.お土産

日本カメラ博物館のオリジナルグッズ、シンプルで気になりますね。
それにカメラ・写真関係の書籍がたくさん。今回の特別展に関する図録を始め、過去の特別展の図録も在庫の限り販売されています。
オリジナルグッズ、シンプルでおしゃれですね。他にもたくさんあります。公式サイトから通信販売も行われています。
3.まとめ
一時代を築いた二眼レフカメラ、そして日本の昔のカメラ。圧巻の品揃えなのは、やはり博物館ならではであり、その存在意義が強く感じられる展示でした。
今は個人取引が簡単になり、古い物も簡単に売買できてしまう時代。断捨離が流行るなど、興味がなければ手放したり捨てたりしがちで昔のものは失われがちですが、こうやって収集・展示して体系的に学べるようになっているのが博物館の醍醐味ですね。
我が家の子供(6歳)は親の影響もあってカメラに興味がそれなりにあるので、「二眼レフカメラ展」も他の展示も楽しんでいたのですが、実は今回一番気になったのは写真家沢田教一「安全への逃避」のようでした。見て思うところがあったようで、「これ(賞)は何」「なぜこの写真がいいねってなったの」「戦争で危ないのにこの人はなぜ写真を撮っているの」など質問責めでした。
親サイドは、今まで資料でしか知らなかったものを実物を見たいという気持ちが大部分でしたが、子供にとっては、疑問を持ったり、カメラがもつ力みたいなものを感じられる機会となったようです。
博物館は、楽しい。