【後編】カメラメーカーまとめ10社【特徴とおすすめ機種】

こんにちは、七味です。

カメラ初心者の方の

カメラメーカーにはどのようなものがあるの?
特徴を知りたいな

各メーカーのおすすめのカメラは?

という疑問にお応えする、今回は後編です。

この記事でわかること

・カメラのメーカーにはどのようなものがあるか
・それぞれのメーカーの特徴とおすすめのカメラ

前編では以下のカメラメーカの紹介をしました。
 ・ニコン
 ・キヤノン
 ・ソニー
 ・パナソニック

\前編はこちら/

後編となる本記事では、以下のカメラメーカーの紹介をします。
 ・富士フィルム
 ・OM SYSTEM
 ・ペンタックス(リコー)
 ・シグマ
 ・ライカ
 ・ハッセルブラッド(DJI)

それでは、カメラ歴16年、フォトマスター1級の七味がお送りします。

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1.カメラ・レンズメーカーの特徴と段階別おすすめ機種

富士フィルム

特徴:1934年、フィルム製造メーカーとして創業。カメラ参入も古参で1948年から。長い間フィルムメーカーとしてトップを走っており、レンズ付きフィルム(写ルンです)も一世を風靡しました。

フィルムからデジタルの時代になっても、早い時期にデジカメ分野に参入。どちらかというと高級路線のデジカメで成功。

ミラーレスカメラ参入は2012年から。APSCサイズ(※)に専念し、カメラを持つ喜び、写真を撮る喜びを追求する商品づくりにこだわり、ファンも多いメーカーです。APSCサイズながらプロの使用にも耐えうる本格的なカメラやレンズを提供しており、フルサイズに比べサイズをコンパクトにできることから、フィールド系のプロフォトグラファーの中にはメインで使用している人もいます。

タバス子
タバス子

あのぅ…APSCサイズって何ですか?

七味
七味

簡単にいうと、イメージセンサーのサイズのことだよ。APSCサイズ(約23.6mm×15.8mm)はフルサイズ(約36.0mm×24.0mm)に比べてイメージセンサーの面積が小さいため、撮影できる範囲が狭くなるけど、被写体を大きく写すことができるよ。

フルサイズより大きい中判サイズのカメラをミラーレスカメラで出している数少ないメーカーでもあります。高価でサイズも大きいが、超高画質を求めるプロに使用されています。王道の分野からずらした独自路線を走っているメーカーといえるでしょう。

またフィルム技術を生かして、化粧品や医療分野でも事業展開しています。

おすすめの機種

初級者向け:X-A5 (APSCサイズXマウントミラーレスカメラ)
中級者向け:X-T30(APSCサイズXマウントミラーレスカメラ)
フラッグシップ:GFX100 (中判サイズGマウントミラーレスカメラ)

OM SYSTEM

特徴:1919年創業の医療機器の製造販売からスタートした会社オリンパスが、2021年に長年の事業であるカメラ事業をOM SYSTEMへ譲渡しました。。

オリンパスのカメラの歴史は古く、1936年に最初のカメラを発売。またミラーレスカメラで一時期圧倒的に支持されていたオリンパスPENの初号機は、実は1959年に発売されています。

また、光学技術にも強く、レンズの製造にも力を入れてきました。そこから、内視鏡など医療分野にも発展していきます。

その後はコンパクトカメラ隆盛の時期が長く続いたのですが、2009年にパナソニックと組んでマイクロフォーサーズマウント(※)を提唱し、ミラーレス一号機であるPEN P-E1を発売します。ミラーレスへの本格参入は最古参です。女性をターゲットに売り込み、圧倒的支持を受けます。その後、高い操作性や機能を持つプロ向けの機種も提供していきます。しかし、ミラーレスのトレンドがフルサイズなどより大きいイメージセンサにシフトしてきて、マイクロフォーサーズマウントでの小型軽量システムにこだわったオリンパスは劣勢になっていきます。

引き続きカメラの「オリンパス」ブランドは残るそうなので、事業の継続を願うばかりです。

時々目にするマウントって何ですか?

七味
七味

マウントとは、カメラボディごとに決められた規格サイズのことだよ。カメラで撮影するにはレンズが必要だけど、どのレンズでも対応しているわけじゃないんだ。各メーカーによって様々なレンズマウントを定めているよ。同じ規格同士のものは装着することができるんだ。

おすすめの機種

初級者向け:E-PL10 (マイクロフォーサーズマウントミラーレスカメラ)
中級者向け:E-M5 MkIII (マイクロフォーサーズマウントミラーレスカメラ)
フラッグシップ:E-M1X (マイクロフォーサーズマウントミラーレスカメラ)

※カメラ自体はよいものが多いのですが、先述のとおりカメラ事業がOM SYSTEMへ譲渡されたばかりであり行き先が不透明なため、新しく始めるにあたってはしばらく経過を見守った方が良いかもしれません。

ペンタックス(リコー)

特徴:1919年創業の光学機器メーカーレンズの製造からスタート。1950年代にカメラへ参入。

一眼レフカメラ時代は主力メーカーの一つでした。しかしデジタルカメラ時代に入り、事業不振に陥り2006年にHOYAに事業吸収されます。さらに2011年にはリコーに売却され、現在はリコーの中のカメラブランドとしてペンタックスが残っています。

製品は独自路線を行っており、中判デジタルカメラや、過去にはコンパクトデジカメで使われる小さなセンサでのQマウントといった特徴のある製品を世に出しています。

デジタルカメラのGRシリーズは単焦点カメラにもかかわらず根強いファンがいるシリーズです。全天球カメラのTHETAも有名です。

またカメラメーカーとしては珍しく、ミラーレス分野に参入しておらず、今でも一眼レフが主力ラインナップです。このまま独自路線を突き進むのか今後の展開が気になるメーカーです。

おすすめの機種

初級者向け:K-70 (APSCサイズKマウント一眼レフカメラ)
中級者向け:GRIII(コンパクトデジタルカメラ)
フラッグシップ:645Z(中判サイズ645マウント一眼レフカメラ)

※独自路線を行っているため、初めての方には積極的にはおすすめしづらいですが、GRIIIは長く続くスナップカメラとしてのシリーズで一度は使ってみたいカメラです。

シグマ

特徴:1961年創業の光学機器メーカー。創業以来福島県の会津でモノづくりをすることにこだわり続けている会社です。長年レンズの3rd partyメーカーとして他社マウントへ安価なレンズを提供してきました。光学技術には定評があります。いまでもカメラメーカーというよりはどちらかというとレンズメーカーに近い印象です。

一方、カメラ本体ではこの会社も独自路線を進んでおり、独自構造のイメージセンサ(foveonセンサ)を作って、機能向上を追求しています。また、2018年にライカ、パナソニックとLマウントアライアンスを組み、Lマウントシステムでミラーレスに参入しました。現在最も小型軽量のフルサイズミラーレスカメラfpを世に出すなど、動きの面白いメーカーです。

おすすめの機種

fp、fpL(フルサイズLマウントミラーレスカメラ)

※シグマのミラーレスカメラは現在上記2種類のみです。

ライカ

特徴:1913年創業のドイツのカメラメーカー。ライカMシリーズはレンジファインダーカメラとして、1950年代からその形を大きく変えずに現代まで引き継がれています。

最近の高機能のカメラに比べライカのカメラは決して使いやすいとは言えないのですが、持つ喜びと写真を撮る喜びを湧き起こしてくれる、そんな魅力のあるカメラです。パナソニック、シグマとLマウントアライアンスを組んでフルサイズミラーレスカメラへも参入しています。昔も今もカメラ・写真好きであれば一度は所有してみたいあこがれのメーカーです。

おすすめの機種

LEICA M10-R(Mマウントフルサイズレンジファインダーカメラ)
LEICA Q2(フルサイズデジタルカメラ)

※大変高価です。

ハッセルブラッド(DJI)

特徴:1841年という最も歴史のあるスウェーデンのカメラメーカーです。

月面着陸のアポロ計画の写真はすべてハッセルブラッドのカメラで撮られたことで有名です。

富士フィルムと共同開発で、中判センサのミラーレスカメラを発売するなど、近年も独自路線を貫くメーカーです。2017年に中国のドローンメーカーDJIに吸収されブランドとして残っています。

おすすめの機種

X1D II 50C(中判サイズXマウントミラーレスカメラ) 

※上級者向けです。

2.まとめ

前編と後編併せてカメラメーカー10社を紹介しました。

業界の構図としては、フルサイズミラーレス分野でしのぎを削る3社(ニコン、キヤノン、ソニー)と、それ以外の独自路線を行くメーカーという形になります。

ぜひお気に入りのメーカーを見つけてカメラを使ってみてください。

メーカーによって作りや機能、こだわりポイントがそれぞれ異なるため、複数メーカーを使い分けてみるのも楽しいと思います。

また、今度は日本のタムロンを始めとするレンズ専業メーカーについてもご紹介します。

\レンズ専業メーカーについてはこちら/

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